CASE16
いつも笑顔の絶えない施主のSさまご一家が望まれたのは、家族みんながいつもつながりを感じることの出来る住まい。そのため家全体が間仕切りを出来るだけ設けないオープンなスペースとなっているのが特徴です。広がりのある大空間を活かすため、大小さまざまな窓や扉が数多く設けられており、時間の経過とともに違った場所から光が室内に差し込むようになっています。そして、吹き抜けを中心につながる室内に、光だけでなく風もよく通る心地よい空間となっています。
北欧テイストの明るく、木目の美しいキッチンスペース。収納が多めにとられているため、煩雑とならずにスッキリと機能的なキッチンとなっています。室内に間仕切りが少なく、フロア全体を見渡せるため、まだ幼いお子さまの様子も家事をしながら見守ることができ、安心だとおっしゃる奥さま。またキッチンの奥には、奥さま専用の作業スペースが設けられているのでとても便利だそう。お子さまの将来を考え、少しでも環境にやさしくありたいと「エコウィル」を採用しています。
吹き抜けのあるリビング・ダイニングは、間仕切りを出来る限り設けない設計となっているため、すぐ横にあるSさまの書斎もひとつづきのオープンスペースに。「ドアがついている部屋はトイレと浴室だけ。開放的でとても気に入っています」と奥さま。フロアは優しい木のぬくもりに加え、暖かさをもたらしてくれるガス温水床暖房がリビング・ダイニングに設置されています。まだ小さなお子さまが、フロアを走り回っても、ほこりが立ちにくいので快適だそう。壁にはやさしい風合いと手触りで、かつ調湿・消臭効果の高い珪藻土が用いられています。
階段と壁の間を活用したこのスペースは、大容量の本棚として活用されているだけでなく、その一角がSさまの書斎となっています。リビングとひとつづきのため、書斎にいるSさまの背中を、お子さま達にみせてあげられるのだとか。天井までの壁面いっぱいの本棚も階段を利用することで、高い位置のものも出し入れしやすく、取り出した本をそのまま階段に座って読むことができる楽しいスペースとなっています。
1979年大阪府堺市生まれ。2002年大阪大学工学部環境工学科卒業。東環境・建築研究所を経て、2007年青木伸江建築研究所を設立。