CASE17
南仏風のファサードが印象的なN邸。その石の色や質感、アイアンの装飾などの細部にいたるまで奥さまの思いをすべて実現した外観が印象的な住まいです。外観だけでなく、家のすみずみに至るまで、Nさまご夫婦の住まいづくりへの思いを実現した満足のいくものとなっていると言います。
リビング・ダイニング・洋室がテラスを囲ってコの字型に配置されているN邸。テラスを挟んで向いの洋室は、奥さまのお父さまのための洋室となっていますが、お互いの存在はテラスを通して感じることができます。それぞれのプライベートを尊重するために考えられた配置となっています。このテラスを通して光や風などを室内に取り込むようになっていますが、外部からは見えないようになっています。「外から見えにくいので、カーテンがなくてもいいみたい」とは奥さま。
1階の洋室は、ご同居されている奥さまのお父さまのお部屋。将来の車椅子での生活も視野に入れ、階段のある玄関を利用しなくてもテラスの方から出入りできる動線が確保されています。また寝室の横には専用のトイレ付きのシャワー室が完備されています。このシャワー室の扉は両開きの引き戸となっていて、万が一の場合に備えて通常出入りする側とは反対の戸も開けられるようになっています。テラスを介してリビングにいるご家族の様子がわかるので安心感が生まれます。
2階にあるお子さまの部屋にはロフトとトップライトが設けられており、部屋の中から星空が見える素敵な空間。ロフトはNさまご夫婦の寝室の上部にある小屋根収納ともつながっているのでとても便利だそう。
1965年大阪府生まれ。大阪工業大学Ⅱ部建築学科卒業後、設計事務所勤務を経て、2000年に一級建築事務所なちゅらる・すぺーす・でざいんを創立。コンストラクション・マネージャーの資格を持ち、分離分割発注・CM方式を採用したプロジェクトを多く手掛ける。