CASE20
池を望む高台にあるO邸は、そのダイナミックな眺望が魅力。かつて施主であるOさまが、まだ幼かったお子さまと一緒に散歩をしながら眺めたその風景のあるこの場所に思いをこめて建てられた住まいです。思い出の景色を部屋の中から眺めることの出来るリビング・ダイニングは、明るい光が差し込む開放的な空間となっています。
高台にある池を望むダイナミックな眺望を活かすため、南西側には吹き抜けのあるリビング・ダイニングを配置。明るい光の差し込む開放的な空間となっています。吹き抜けの上部の天井にトップライトを設け、そこからの光は季節や時間によって変化しながらリビング奥の広い塗り壁を照らして、光と陰が織りなす豊かな表情を映し出しています。冬には日差しで暖かく、夏には池からの心地よい風で快適に過ごすことができるといいます。
リビング・ダイニングの横にあるのは、地窓を設けた和の空間。「落ち着ける部屋にしたい」というのがOさまのご要望でした。壁に和紙を貼り込み、下地の黒を活かした落ち着けるスペースとなっています。地窓からの光がこの和紙に反射して、やわらかな光が室内にもたらされています。フロアの畳は取り外すことが可能。和風モダンな洋室としても利用できるようになっています。
北東側に位置する玄関からつづく階段と廊下は、階段上のトップライトからの光が明るいスペース。廊下の奥にある和室からの光がフロアや天井に反射して、室内への動線を明るく照らしてくれます。圧迫感がないようにスケルトンとなっている階段下は、収納スペースとしても活用されており、ゴルフクラブなどの大きな荷物の出し入れがとても便利。廊下がタイル張りのため、傷もつきにくくなっています。
1969年大阪府吹田市生まれ。1993年東京理科大学卒業。1995年同大学大学院修士課程修了。1995〜2000年株式会社東畑建築事務所勤務。2001年「空間工房 用舎行蔵」共同設立。一級建築士。京都府木造住宅耐震診断士。
1970年京都府京都市まれ。1993年東京理科大学卒業。1995年同大学大学院修士課程修了。1995〜2000年株式会社藤木工務店勤務。2001年「空間工房 用舎行蔵」共同設立。一級建築士。インテリアコーディネーター。京都府木造住宅耐震診断士。