CASE53
兵庫県宝塚市の閑静な住宅街に建つF邸は、角度のある長く大きな屋根と、それに連なるヒノキの格子が印象的な、和モダンテイストの住まい。採光を考慮し、すべての居室の窓が南向きになるように設計された、東西軸が長い住まいになっています。
F邸は、ガルバリウムの大きな軒屋根とヒノキの格子のある和モダンな佇まいの外観が印象的。樹脂系左官仕上げの1階の白い壁面に、ヒノキの羽目板を使った2階部分の木目がアクセントとなっています。また、玄関前の木の格子は、外観意匠の一部となっているだけでなく、通りからの絶妙な目隠しになっています。
白を基調とした室内は、木材には天然の無垢材を使用。壁には本漆喰が使われていますが、天然色土を使用した高級漆喰である「千年漆喰」が用いられています。また、リビング・ダイニングに隣接して小上がり和室が設けられていますが、この小上がり部分は腰を掛けるのにちょうど良い高さにするため、やや高めになっています。下部は引き出し式の大容量の収納となっています。
ダイニングの奥には、フロアにいるご家族とのつながりを感じることができる、対面式のオープンキッチンを配置。キッチンから洗面所や浴室、トイレなどの水まわりが一直線につながっているため、家事動線がスムーズで、効率的に動けるように配慮されたものになっています。「家事を行う時に移動がしやすくて便利です」と奥さまも満足そうに微笑みます。
大阪工業技術専門学校卒業後、中村設備設計事務所・浅井謙建築研究所・岡田一級建築士事務所を経て平成18年独立。