CASE61
東京都世田谷区の閑静な住宅地にある「House-Uc」は、敷地面積およそ17坪、間口が道路に面する北側で6m、南側では2.7mという変形四角形の敷地に建つ住まい。東西に建物が隣接する狭小住宅ながらも、採光や通風に工夫がなされたこの住まいは、住まう人の心豊かな暮らしの実現をしています。
およそ17坪の変形狭小地に立つこの住まいは、ガラス張りとなった、大きな開口のある北面から斜めにカットされたような壁面を組み合わせたファサードが特徴。道路から見える面積を大きくすることで、視覚的にファサードが大きく感じられるようになっています。
限られた室内空間と東西に建物が隣接するU邸では、光と風を採り入れるため階段を建物のほぼ中心に配置。この階段を通じて、3階の南面の開口から入ってくる光が室内にもたらされています。階段の踏み板、蹴上げ部分をパンチング素材として、光を出来る限り遮らないようにすると同時に、階段の壁面ガラスによって光を反射させることで、明るさを階下にもたらしています。
3階のバルコニーから階段でつながる屋上のメインバルコニーは、もの干し場としても活用されるスペース。手すり部分が曲面を描いており、下から見上げると屋上に「天使の輪」がついているように見えるのだとか。
1966年 東京都生まれ。1990〜1998年 株式会社 竹中工務店 勤務。1999年 宮原建築設計室 設立。群馬大学 工学部 非常勤講師。ICS College of Arts 非常勤講師。