家庭内事故でも多いのが階段での転倒です。歳をとると事故が重篤化しやすいので、バリアフリー対策を行っておきましょう。手すりは必ず取り付け、階段材は滑り止め加工がされているか確認するのはもちろん、表面が柔らかいコルクやカーペットで仕上げておくと、万が一転んでも当たりが柔らかいのでケガが小さくてすみます。
また階段の照明を天井に取り付けると、足元が陰になりやすく踏み外しの危険があります。足下が暗くならないように、より明るい照明を取り付けたり、照明が埋め込まれた手すりを取り付けておけば安心です。階段にはできるだけ、電球の交換の手間が少なく、省エネなLED電球を使いましょう。
廊下は少し広めにしておくと、車いすでの移動がラクになります。また廊下から出入りするドアは、引き戸にしておくと開閉がしやすくなります。廊下や階段は、部屋と部屋とをつなぐ大切な役割があります。これから先ずっと長く安全に暮らせるよう、バリアフリーなつくりにしておきましょう。
尾間 紫(おま ゆかり)/一級建築士事務所 Office Yuu 代表
(社)日本インテリアデザイナー協会 正会員、一級建築士。インテリアプランナー、インテリアコーディネーター、マンションリフォームマネジャー、住まいのリフォームコンクール優秀賞など。