ガスコンロの火が赤くなる7つの原因とは?対処法と予防策を解説
編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部
「ガスコンロの火が赤いのは正常?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか?
ガスコンロが正常に稼働していれば、火の色は青色になりますが、赤色に変化した際は注意が必要です。ガスコンロの火が赤くなるのは「換気不足」や「部品の汚れ」などさままな原因が考えられます。
放置すると、一酸化炭素中毒を引き起こし、最悪の場合人命にかかわる危険があるため、早急に対処しましょう。本記事では、ガスコンロの火が赤くなる原因と対処法、日頃の予防法について解説します。
目次
ガスコンロの正常な火は「青色」

最初に、ガスコンロのガスが燃える仕組みを解説します。
| 火の色 | 状態 |
|---|---|
| 青色 | 正常 |
| 赤色 | 異常 |
| オレンジ色 | 一時的な現象なので、問題はない |
ガスを燃やすためには、大気中に存在する酸素が必要です。ガスと酸素が混ざりあい、点火装置から発生する小さな火花によって着火することで、激しい光と熱が発生します。
この一連の流れが「ガスが燃焼している」状態です。燃焼速度が速く高温で燃えていると火は青くなります。
逆に取り込む空気(酸素)が少なく、ガスの割合が多くなると「不完全燃焼」の状態となり、火は赤くなります。
ガスコンロの火は「青色」が正常で「赤色」は異常な状態です。
青色や赤色のほかに、以下のようなケースだとオレンジ色になることもあります。
- ガス燃料にある微量の不純物や、周囲のホコリや油分が一緒に加熱されたとき
- 火力を調整するため、弱火から一気に最大火力にしたとき
上記の2点は一時的な現象であるため、異常な状態ではありません。
ガスコンロの火が赤いまま放置するとどうなる?

ガスコンロの火が赤いまま放置すると、不完全燃焼が起因となって発生する「一酸化炭素中毒」により、人命にかかわるリスクがあります。
一酸化炭素(CO)は無味無臭の気体です。空気中の一酸化炭素の濃度が上がると、頭痛や吐き気、めまいなどの中毒に陥り、最悪の場合死に至ります。
そのほかのリスクとして「ガス代が割高になること」が挙げられます。
正常である青い火の温度は約1,700〜1,900℃であるのに対し、赤い火の温度は約1,400℃で、青い火よりも約300〜500 ほど低いです。
火の温度が低いと、鍋やフライパンの温度上昇に時間がかかります。調理スピードが落ちるのはもちろん、より多くのエネルギーを必要とするため、ガスの消費が多くなります。
ガスコンロの火が赤くなる7つの原因と対処法

ガスコンロの火が赤くなる原因は、主に次の7つが挙げられます。
それぞれの詳しい原因と、対処法について解説します。
原因①:換気不足による不完全燃焼
| 対処法 |
|---|
|
不完全燃焼とは、燃料の酸素不足により、正常に燃焼できなくなる状態を指します。
閉め切った室内で換気を行わずに、ガス機器を使用した際に起こりやすいです。
不完全燃焼が起こると、有毒なガスである一酸化炭素(CO)が放出されます。一酸化炭素が体内に取り込まれると、一酸化炭素中毒を引き起こすため非常に危険です。
ガスコンロの火が赤くなったら、すぐに火を消して十分に換気しましょう。換気後、再び点火した際に青い火になると、正常な状態に戻ったといえます。
調理でガスコンロを使用するご家庭では、日頃から換気扇も一緒に稼働しておく意識づけが大切です。
原因②:バーナーキャップの汚れやずれ
| 対処法 |
|---|
|
バーナーキャップとは、コンロの中央にある炎が出るパーツです。
ガスや空気の量を調整し、ガスの火を抑制する役割があります。
バーナーキャップがずれていると、ガスの火がうまく調整されず、着火不良などの不具合が発生するため、正しい位置に取り付けることが大切です。
また、お手入れを怠りゴミや油などの汚れで詰まってしまうと、点火しても酸素が供給されにくくなり、十分な燃焼が行われなくなります。
バーナーキャップが汚れている場合は、外して丸洗いしましょう。バーナーキャップのお手入れは、月に1回程度が目安です。
裏面の溝部分は、使い古した歯ブラシや、市販されているバーナー専用のブラシで目詰まりを取り除きます。
洗い流した後は、よく乾かしてからガスコンロにセットしましょう。水気が残ったままだと、点火不良や不完全燃焼の原因になります。
原因③:バーナーキャップの劣化
| 対処法 |
|---|
| バーナーキャップを新しいものに交換する |
火が赤くなる原因として、以下のようなバーナーキャップの劣化も考えられます。
- 変形
- キズや破損による腐食
- 溝の汚れの固着
バーナーキャップの劣化により「火が赤くなっている」と判断するには、「ガスコンロすべての口」か「どれか1つだけ」かをチェックする必要があります。
頻繁に使用するコンロのみ火が赤いのであれば、バーナーキャップの劣化が考えられます。
バーナーキャップは消耗品であるため、劣化したものは早急に交換しましょう。
また、バーナーキャップが腐食している場合、ガスコンロ以外の箇所も劣化しているおそれがあるため、念のためメーカーや専門業者に点検してもらうと安心です。
原因④:コンロとグリルの同時使用
| 対処法 |
|---|
|
グリルを使用していないときに、火の色を確認する (青い火に戻っていたら、異常なし) |
ガスコンロとグリルを同時に使用すると、グリル内にある焼き物の塩分(ナトリウム)やカルシウムがガスと炎色、火が赤く見えます。
この場合、ガスコンロが異常を起こしているわけではないため、心配する必要はありません。
グリルのスイッチを一旦切り、グリル内の温度が下がってから、再びコンロを点火して色をチェックしてみましょう。
青い火に戻っていれば、異常なしと判断できます。
原因⑤:加湿器の使用
| 対処法 |
|---|
|
冬季に使用する頻度の高い加湿器が原因で、ガスコンロの火が赤くなることもあります。主な要因は「水道水」です。
加湿器を使う際、水道水に含まれるカルシウムやアルカリ性金属などの物質が空気中に拡散されます。
これらの物質がコンロの火と反応して「炎色(えんしょく)反応」と呼ばれる現象が起こり、火が赤く見えます。
炎色反応によって赤い火が発生しやすいのは、水の粒子が大きい「超音波式」の加湿器です。
| 加湿器の種類 | ガスコンロの火の色 |
|---|---|
| スチーム式 | 赤くなりにくい |
| 超音波式 | 赤くなりやすい |
加湿器にはさまざまなタイプがあり、沸騰した水の湯気で加湿する「スチーム式」と、振動で水をミストに変えてファンで空気中に拡散する「超音波式」などがあります。
スチーム式は水の粒子が小さく、カルシウムやアルカリ性金属などの成分は空気中に拡散されにくく、ガスコンロと同時に使用していても火は赤くなりません。
超音波式はスチーム式と比べて、水の粒子が大きく、炎色反応によって火が赤くなりやすいため、一度スイッチを切ってみましょう。
青い火に戻れば、不完全燃焼が原因ではないことが確認できます。
加湿器の使用によって火が赤くなる場合、化学反応によるものなので、人体への影響は心配ありません。
原因⑥:ガスの種類に適合しないガスコンロの使用
|
対処法 |
|---|
|
新しいガスコンロを使いはじめたばかりで、火が赤くなる場合は、ガスコンロそのものが「ガスの種類に対応していない」可能性があります。
引っ越しをして、今までと違う場所でガスコンロを使用する際に起こりやすいトラブルです。
ガスには「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類があり、ガスの種類に合わせてガスコンロを選ぶ必要があります。
上記①~⑤に該当しない場合は、お使いのガスコンロが、ガスの種類に適合したものかも確認しましょう。
原因⑦:ガスコンロ本体の故障
| 対処法 |
|---|
|
本記事で紹介した対処法を実践しても、まだ火が赤いままであれば、ガスコンロ自体の故障が疑われます。
メーカーや専門業者に問い合わせて、修理を依頼しましょう。
異常が発生しているガスコンロを使いつづけると、酸素の供給不足による不完全燃焼で一酸化炭素中毒になったり、発火したりするおそれがあります。
ガスコンロの使用年数が10年以上となると、点検および交換を検討する必要があります。
ガスコンロによるトラブルを回避するためにも、修理はもちろん買い替えも検討しましょう。
火が赤くなる前に日頃のお手入れで予防しよう
ガスコンロの火は、バーナーキャップの汚れなどが原因で赤くなることもあります。日頃のお手入れで、ガスコンロの不具合を予防しましょう。
日常的な掃除は、布やスポンジに薄めた台所用の中性洗剤を含ませて拭き取るだけで完了します。
落ちにくいガンコな汚れには、下記の方法を試してみましょう。
| 用意するもの |
|---|
|
バーナーキャップのガンコな汚れを掃除する際の手順は、次のとおりです。
| 掃除の手順 |
|---|
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立ち消え安全装置や点火プラグに関しては、軽い汚れはやわらかい布などで拭き取り、ガンコな汚れはやわらかい歯ブラシなどでお手入れしましょう。
ガスコンロをお手入れする際の注意点

バーナーキャップの周辺には、点火にかかわる精密な部品が集まっています。お手入れの際には、以下のポイントを押さえて実施しましょう。
- ガスコンロが完全に冷えていることを確認する
- ガスの元栓を閉め、安全対策を徹底する
- 取扱説明書をよく読んで注意事項を確認してから、掃除に取り掛かる
- しっかり乾かしてから、元の位置に取り付ける
点火プラグなどの細かいパーツも多いため、自分で掃除するのが不安であれば、専門の掃除業者への依頼もおすすめです。
レンジフード(換気扇)連動に対応したガスコンロも登場している
ガスコンロの火が赤くなるといった不具合の予防には、最新の安全装置が搭載されたガスコンロに交換するのも1つの方法です。
レンジフード(換気扇)と連動したガスコンロは、調理中の換気を自動化する機能が備わっています。
火をつけると同時にレンジフードが自動的に稼働し、火を消すと数分後に換気も停止する仕組みです。
この機能によって調理中の煙や蒸気、においを効率よく排出します。
キッチン内の空気を清潔に保つだけでなく、換気不良によるガスの不完全燃焼を防ぎ、安全にガスコンロを使用できます。
ガスコンロの火の色に関するよくある質問

最後に、ガスコンロの買い替えを判断する際の、よくある質問を2つご紹介します。
ガスコンロの火が何色になったら買い替えるべき?
ガスコンロの火の色は、燃焼状態やガスコンロの状態を示す重要な指標です。
換気やバーナーキャップの掃除などで解消するケースもあるため、「火の色」だけでガスコンロの買い替えを判断するのは難しいでしょう。
ただし、下記の状態が続く場合は、ガスコンロの買い替えを検討するサインといえます。
- 赤色の火が頻繁に出ている
- オレンジ色の火が継続的に出ている
赤色の火は、酸素不足や不完全燃焼が原因です。放置すると一酸化炭素中毒などの危険があり、早急な対応が求められます。
オレンジ色の火は、不純物やバーナーの汚れ、劣化によって発生します。
一時的なものであれば掃除により解消できますが、それでも改善されないときは、コンロ内部の劣化が考えられます。
本記事で紹介した対処法を試しても改善しない場合は、コンロの寿命が近づいている可能性もあるため、買い替えも視野に入れましょう。
ガスコンロを交換する費用の目安は?
ガスコンロの交換にかかる費用は、据え置き型の「テーブルコンロ」と、キッチンに組み込まれた一体型の「ビルトインコンロ」によって変わります。
それぞれの一般的な価格と設置工事費を、下記の表にまとめました。
| 本体価格 | 工事費 | |
|---|---|---|
|
テーブルコンロ (据え置き型) |
1~10万円 |
0円 (依頼する場合は約2万円) |
| ビルトインコンロ | 5~30万円 | 約2~3万円 |
ガスコンロの価格は、搭載されている機能やランクによって異なります。
据え置き型のテーブルコンロの場合、本体にガスホースをつなぐだけで使用できるため、業者に依頼する必要はありません。
「どうしても自分で設置するのが不安」という方は、2万円前後で業者に頼めます。
ビルトインコンロの工事費の相場は、2〜3万円です。
据え置き型とは違い、ビルトインコンロは有資格者でなければ接続できません。
プロパンガスなら「液化石油ガス設備士」、都市ガスなら「ガス可とう管接続工事監督者」「ガス機器設置スペシャリスト」など です。
ビルトインコンロを設置する際は、専門業者に依頼しましょう。
ガスコンロの火が赤くなったら早急に対処しよう
ガスコンロの火が赤くなる原因として、換気不足による不完全燃焼やバーナーキャップの汚れが考えられます。
ガスコンロの赤い火は、燃焼効率が悪く、一酸化炭素(CO)の発生リスクが高まります。放置すると一酸化炭素中毒に陥り、最悪の場合命にかかわる危険があるため、早急に対処しましょう。
調理中の換気や、バーナーキャップのお手入れなど、日頃からの習慣づけも大切です。
10年以上使用したガスコンロは、寿命を迎えている可能性が高いため、新しいガスコンロへの交換を検討しましょう。
ガスコンロに関するお困りごとは、大阪ガスまでお気軽にお問い合せください。
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