牛乳1杯でどれだけタンパク質がとれる?摂取する際のポイントも解説

編集者:Daigasコラム編集部:食事・健康担当

監修者:安田 朱里

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ピッチャーからグラスに牛乳を注いでいる様子。木製のトレイの上には、他にも牛乳が入ったグラスが2つ置かれている

牛乳といえば、「カルシウムが豊富で骨の健康にいい」というイメージが一般的ですが、実は良質なタンパク質も含まれている栄養価の高い食品です。

本記事では、牛乳に含まれるタンパク質の量や特性、摂取する際のポイントについて詳しく解説します。

「タンパク質を効率よくとりたい」「日常的に牛乳を活用したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

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牛乳は良質なタンパク質を含む食品

白い木のテーブルの上に置かれた、牛乳が入ったグラス

牛乳は、成長期の子どもから高齢者、さらにはスポーツに取り組む方々まで、幅広い世代の健康な体づくりを支える優れたタンパク源です。

牛乳がタンパク質として優れている理由のひとつは、体内で合成できない9種類の「必須アミノ酸」をすべてバランスよく含んでいる点にあります。

必須アミノ酸がバランスよく含まれているタンパク質は「良質なタンパク質」とされており、牛乳のほかにも肉や魚、卵などが代表例です。

また、牛乳に含まれるタンパク質は消化や吸収に優れており、体の中で効率よく利用されます。そのため、日々の食生活に取り入れることで、栄養バランスの整った食事をサポートする役割が期待できるでしょう。

牛乳に含まれるタンパク質の種類は「カゼイン」と「ホエイプロテイン」

牛乳に含まれるタンパク質は、大きく分けて「カゼイン」と「ホエイプロテイン」の2種類です。

カゼインはゆっくりと消化・吸収される性質を持っており、時間をかけて体内にアミノ酸を供給します。

そのため、就寝前や空腹時など、長時間にわたって栄養補給が必要なタイミングに適しています。

一方で、ホエイプロテインは消化・吸収が速く、筋肉の修復や成長を促進する効果が期待されるタンパク質です。運動後の栄養補給に適しており、プロテイン製品にも広く利用されています。

牛乳1杯(200ml)あたりのタンパク質含有量

計量カップからグラスに牛乳を注いでいる様子

一般的に私たちが「牛乳」と呼んでいるものは、「普通牛乳」に分類されます。普通牛乳に含まれるタンパク質の量は以下のとおりです。

食品 タンパク質量
牛乳100g 3.3g
牛乳1杯(200ml)(※) 6.8g

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

※牛乳100ml=103gとして計算

日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、1日あたりのタンパク質推奨量は18〜64歳の男性は65g、女性は50gとされています。つまり、牛乳を1杯飲むことで、男性はおよそ10%、女性は約13%のタンパク質が補える計算になります。

ほかの乳類との比較

以下の表は、普通牛乳とほかの乳類に含まれるタンパク質の量(100gあたり)を比較したものです。

食品 100gあたりのタンパク質量
普通牛乳 3.3g
低脂肪牛乳 3.8g
脱脂乳 3.4g
乳飲料(コーヒー) 2.2g

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 第2章(データ)|文部科学省

低脂肪牛乳や脱脂乳のほうが普通牛乳よりもタンパク質含有量がやや多いものの、大差は見られません。

ほかの食品との比較

牛乳の代わりとして選択されることがある植物性飲料とのタンパク質量の違いも見てみましょう。

食品 タンパク質量
普通牛乳100ml(※1) 3.4g
調製豆乳100ml(※2) 3.3g
オーツミルク100ml(※2) 0.9g
アーモンドミルク100ml(※2) 0.6g

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 第2章(データ)|文部科学省

※1 牛乳100ml=103gとして計算

※2 市販品(100mlあたり)を参照

調製豆乳は牛乳とほぼ同等のタンパク質を含んでいますが、オーツミルクやアーモンドミルクは含有量が大幅に少ないことがわかります。

オーツミルクやアーモンドミルクなどはまろやかな甘みがあって飲みやすいですが、タンパク質補給を目的とする場合は、牛乳や豆乳のほうが適しているといえるでしょう。

牛乳にはタンパク質以外の栄養素も含まれる

青いタイルのテーブルの上に置かれた、牛乳の入ったグラスと牛乳瓶、そして牛の木製のおもちゃ

牛乳は、タンパク質を多く含むだけでなく、下記のように乳糖やミネラル、ビタミン類などもバランスよく含む食品です。

  • 乳糖
  • カルシウム
  • カリウム
  • ビタミンB2
  • ビタミンB12
  • ビタミンA

それぞれの栄養素や成分について見ていきましょう。

乳糖

牛乳に含まれる糖質に「乳糖(ラクトース)」があり、牛乳のほのかな甘さはこの乳糖によるものです。

体内ではエネルギー源として利用されるほか、腸内でビフィズス菌などの善玉菌の増殖を促進し、腸内環境を整えるはたらきもあります。

ただし、乳糖を分解する酵素の量が少ない人は、牛乳を飲むことでお腹の不調を感じるかもしれません。このお腹の不調は「乳糖不耐症」と呼ばれるもので、体質によって個人差があります。

カルシウム

牛乳は骨や歯を丈夫に保つために欠かせない栄養素である「カルシウム」を豊富に含んでおり、牛乳に含まれるカルシウムは体内に吸収されやすい形で存在しています。

とくに、成長期の子どもや骨粗しょう症の予防が重要となる高齢者にとっては、積極的にとりたい成分といえるでしょう。

さらにカルシウムは、骨の健康だけでなく、筋肉の収縮や神経伝達、血液凝固などにも関与しており、体の機能維持に幅広く関与しています。

カリウム

カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧の調整を助けるはたらきを持つミネラルです。野菜や果物に多く含まれていますが、牛乳からも摂取できます。

高血圧やむくみ対策に役立つとされるほか、筋肉や心臓の正常なはたらきを支えるためにも欠かせない成分です。

野菜や果物の摂取が少ないとカリウムが不足してしまうため、牛乳も合わせて活用しましょう。

ビタミンB2

ビタミンB2(リボフラビン)は、脂質・糖質・タンパク質の代謝を助けるビタミンで、エネルギーを生み出すために必要です。さらに、皮膚や粘膜の健康維持、目の疲れ予防にも関与しています。

牛乳はビタミンB2を含んでおり、日常の食事のなかで無理なく摂取できる点が魅力です。

ビタミンB12

ビタミンB12は、赤血球の形成や神経の正常なはたらきに重要な役割をはたします。欠乏すると貧血や神経障害などのリスクが高まる可能性があり、摂取不足には注意したいビタミンです。

ビタミンB12は主に動物性食品に含まれており、牛乳は手軽に取り入れられる供給源のひとつです。

ビタミンA

ビタミンAは脂溶性のビタミンで、目の健康を保つほか、皮膚や粘膜の再生、免疫機能の維持に関与しています。とくに脂肪分を含む普通牛乳では、ビタミンAの含有量が高くなります。

目の乾燥を防いだり、とくに暗い場所で見えづらくなる夜盲症の予防にもなったりするため、日々の摂取が重要です。

牛乳でタンパク質を摂取する際のポイント

机の上に、「POINT」と書かれたノートと、鉛筆や消しゴムなどの文房具が置かれている

牛乳は優れたタンパク源ですが、より効果的に活用するためには摂取のタイミングや量、そして自分の体質への配慮が大切です。以下の点に注意して、日々の健康維持や体づくりに役立てましょう。

  • タイミングを選ぶ
  • 飲みすぎに注意する
  • 体質によって合わない場合は無理に飲まない

タイミングを選ぶ

牛乳に含まれるタンパク質は、摂取するタイミングによって体内での利用効率が変わります。目的に応じて、最適な時間帯を選ぶことが重要です。

タイミング 特徴
運動後 ・牛乳に含まれるホエイプロテインは消化吸収が速いため、運動直後に摂取すると筋肉の修復や成長を助ける効果が期待できる

・トレーニング後の栄養補給として適している

就寝前 ・牛乳に含まれるカゼインはゆっくりと吸収される特性があり、就寝中もアミノ酸を持続的に供給してくれる

・寝る前に飲むことで筋肉の分解を抑えるはたらきが期待できる

朝食時 ・簡素になりがちな朝食時に牛乳を取り入れることで手軽にタンパク質が補える

飲みすぎに注意する

牛乳はタンパク質を含みますが、脂肪分も含まれています。過剰に摂取するとカロリーオーバーや脂質のとりすぎにつながる可能性があります。

脂質を控えたい場合には「低脂肪乳」や「無脂肪乳」を選ぶのがおすすめです。適量を心がけながら、目的に応じた種類を選ぶとよいでしょう。

タンパク質の摂りすぎのサインは?一日の摂取量や過剰摂取のリスクを解説

体質によって合わない場合は無理に飲まない

「乳糖不耐症」の場合は、牛乳を無理に飲むのは避けましょう。

乳糖不耐症の方は乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)のはたらきが弱く、牛乳を飲むと腹痛や下痢などの不快な症状があらわれることがあります。

ただし、牛乳を温めてから飲んだり、少量ずつ飲んだりすることで、症状が出にくくなることもあります。

また、乳糖不耐症の方でも飲める牛乳もあるため、活用してみてはいかがでしょうか。

牛乳に含まれるタンパク質に関するよくある質問

木の机の上に、はてなマーク(?)が書かれた3つの黄色いブロックと電卓が置かれている

ここでは、牛乳に含まれるタンパク質に関する質問について、わかりやすく解説します。食生活に牛乳を取り入れる際の参考にしてください。

  • 牛乳に含まれるタンパク質は筋トレに効果的?
  • ダイエット中に牛乳を飲んでも問題ない?
  • 1日に必要なタンパク質は牛乳を飲めば大丈夫?
  • 乳糖不耐症でも飲める牛乳はある?

牛乳に含まれるタンパク質は筋トレに効果的?

牛乳のタンパク質は筋トレをする人にとって心強い味方になるでしょう。

牛乳には「ホエイプロテイン」と「カゼイン」がバランスよく含まれており、それぞれ異なるスピードで吸収されます。

ホエイプロテインは吸収が速く、トレーニング後の筋肉修復に役立つタンパク質です。

一方、カゼインはゆっくりと吸収されるため、長時間にわたってアミノ酸を供給するはたらきがあります。

このように、牛乳に含まれるタンパク質は筋肉の成長と回復の両方に貢献します。

ダイエット中に牛乳を飲んでも問題ない?

基本的にダイエット中でも牛乳を飲むことに問題はありません。牛乳はコップ1杯(200ml)で100kcalを超える飲料ですが、栄養価が高く、少量でも満腹感を得やすいため、間食のコントロールにも役立ちます。

脂質が気になる場合は、低脂肪乳や無脂肪乳を選ぶことで、カロリーを抑えつつタンパク質やカルシウムをしっかり摂取できます。また、小腹が空いたときには、おやつの代わりにコップ1杯の牛乳を飲むのもいいでしょう。

ただし、飲みすぎはカロリーオーバーにつながる可能性があるため、1日の摂取量には注意しましょう。

1日に必要なタンパク質は牛乳を飲めば大丈夫?

牛乳は良質なタンパク源ですが、牛乳だけで1日に必要なタンパク質をすべて賄うのは現実的ではありません。

たとえば、18歳以上女性の1日のタンパク質推奨量は50g。牛乳1杯(200ml)あたりのタンパク質量は6.8gであるため、牛乳だけでタンパク質を摂取しようとすると、約1.5リットルの牛乳を飲む必要があります。

そのため、牛乳はあくまで補助的な存在として位置づけ、肉・魚・卵・大豆製品など、ほかの食品と組み合わせて摂取することが望ましいです。バランスのいい食事を基本に、牛乳を上手に取り入れましょう。

乳糖不耐症でも飲める牛乳はある?

乳糖不耐症の方に配慮した牛乳製品も販売されています。

牛乳に含まれる乳糖をあらかじめ分解してあるタイプのもので、通常の牛乳よりも消化しやすく、お腹がゴロゴロするというような症状が出にくくなるよう工夫されています。

ただし、これらの製品は一部のスーパーなどでは取り扱いが限られており、購入が難しい場合もあるかもしれません。利用したい場合はネット通販での購入を検討してみてはいかがでしょうか。

タンパク質摂取に牛乳を取り入れてみよう

木の床を背景に、白いテーブルの上に置かれた、大きさの違う3本の牛乳瓶

牛乳というと「カルシウムが豊富な飲み物」というイメージが一般的ですが、実は良質なタンパク質を含む、栄養価の高い食品でもあります。

牛乳には体内で効率よく利用されるタンパク質が含まれており、健康な体づくりをサポートする存在です。

たとえば、毎日コップ1杯(約200ml)の牛乳を飲むだけでも、1日のタンパク質摂取量の一部が手軽に補えます。

習慣化しやすく、忙しい日々のなかでも無理なく続けられる点も魅力です。

タンパク質をしっかりととるためにも日々の食生活に、牛乳をプラスしてみることからはじめてみてはいかがでしょうか。

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意外と知らない「タンパク質」の基礎知識

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FitDishの開発・販売担当が豊富な食事・栄養の知識を基に皆さまの健康や食生活に役立つ情報を発信しています。
安田 朱里
監修者
安田 朱里
管理栄養士資格取得後、有料老人ホームや教育機関にて勤務。 食の知識に磨きをかけるため、フードコーディネーター2級の資格も取得。現在は自身の資格や経験・知識を生かして、フリーランスライターとして活動中。料理レシピ考案や撮影、記事監修、食事指導なども手がける。読者の皆さまに「根拠のある内容を分かりやすく伝える」ことを意識しながら、ためになる情報をお伝えします。

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