太陽光発電は売電できなくなる?FIT終了後の運用方法について解説

編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部

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太陽光発電は売電できなくなる?
FIT終了後はどう運用したらいい?

太陽光発電は、一定期間固定価格で売電できるFIT制度によって、売電収入を得られます。しかし、「太陽光発電は売電できなくなる」という噂もあり、不安に思う人もいますよね。

結論、太陽光発電はFIT制度の適用期間が終了した後も、売電を続けられます。ただし、売電価格が大幅に下がるため、運用には工夫が必要です。

本記事では「太陽光発電が売電できなくなる」と言われる理由や、FIT終了後の運用方法について紹介するので、参考にしてください。

【大阪ガス】太陽光発電について相談する

目次

太陽光発電が売電できなくなるは間違い

結論として、太陽光発電が売電できなくなることはありません。電力会社との売電契約は自動で更新されるケースが多いため、FIT終了後も余剰電力を継続して売電できます。

太陽光発電が売電できなくなるという誤解が広まった要因としては、FITの制度内容に対する誤解と「2019年問題」の2つが考えられます

本項では、太陽光発電が売電できなくなると噂された原因について解説します。

FIT終了後(卒FIT後)も売電は継続できる

太陽光発電の利用者は、FIT制度の適用期間終了後も、継続して余剰電力を売電可能です。ただし、FIT制度の適用期間終了後は、売電価格が大幅に下がります。

FIT制度は、再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が一定期間固定価格で買い取る制度です。住宅用太陽光発電の場合、10年間の固定価格買取期間が設定されています。

しかし、FIT制度は売電可能な期間を10年間と定めているわけではありません。「太陽光発電は売電できなくなる」という噂は、太陽光発電利用者の誤解に基づくものです。

太陽光発電の「2019年問題」による混乱

太陽光発電が売電できなくなる噂は「2019年問題」に由来します。「2019年問題」とは、余剰電力買取制度の利用者が、2019年以降に買取期間を満了したことで生じた混乱です。

2019年には、約53万件の発電設備が買取制度の期間を満了しました。当時は売電先の選択肢が少なかったため、利用者間で「売電できなくなる」との誤解が広まったと考えられます。

しかし、2025年現在、主要電力会社を中心に多数の売電プランが提供されています。大阪ガスの「太陽光発電余剰電力買取サービス」では、卒FIT後も簡単な手続きで売電を継続できるので安心です。

※余剰電力買取制度:2009年11月~2012年7月まで施行されていた、太陽光発電の売電に関するFITの前身制度
※参考:資源エネルギー庁

そもそも太陽光発電の売電の仕組みとは

導入から一定期間はFIT制度で売電価格が保証されている

太陽光発電は、FITという制度によって一定期間固定価格での売電が保証されています。FITとは、経済産業省が2012年に開始した再生可能エネルギーの売電制度です。

FITは、発電方法や設備規模によって、電力の買取期間や価格が異なるのが特徴です。2025年現在、太陽光発電の買取期間は住宅用が10年、事業用が20年と定められています。

FITの適用期間が終了することを「卒FIT」と呼びます。FIT終了後は、売電先の電力業者によって売電価格が変わるのがポイントです。

FIT制度とFIP制度の違い

FIP(Feed-in Premium)は、2022年に施行された事業用太陽光発電向けの売電制度です。事業者は電力売却時に、売電収入にプレミアムと呼ばれる補助額が上乗せされます

FIP制度におけるプレミアムの単価は、市場価格によって変動します。電力が固定価格で買い取られるFITと異なり、売電収入が都度変化するのが特徴です。

※参考:資源エネルギー庁

住宅用太陽光発電は2017年から全量売電が不可能になった

住宅用太陽光発電は、2017年の改正FIT法によって、自家発電した電力の30%の自家消費が義務付けられました。2025年現在、住宅用太陽光発電で自家発電した電力を、全て売電することはできません。

太陽光発電の売電方法には、余剰売電と全量売電の2種類があります。発電したすべての電力を売るのが全量売電、発電した電力のうち自家消費で余った分を売るのが余剰売電です。

売電可能な電力量は、太陽光発電設備の発電容量によって異なります。例えば、発電容量が50kW以上の事業用太陽光発電は全量売電が可能ですが、50kW未満の場合は全量売電ができません。

※参考:資源エネルギー庁

FIT終了後も売電は継続できる

太陽光発電の利用者は、FIT終了後も余剰電力を売電できます。電力供給事業者と契約すれば、継続して売電収入を得ることが可能です。

しかし、FIT終了後に契約を更新しない場合、余剰電力は事業者に無償で送電されます。

FIT期間の終了前に、事業者から事前通達が実施されます。太陽光発電の利用者は、FIT終了までに売電の継続か自家消費への切り替えが必要です

FIT適用の有無による売電価格の違い

FIT制度が適用されているときの売電価格

発電容量 1kWhあたりの売電価格
10kW未満
(住宅用太陽光発電)
15円
10kW以上50kW未満
(事業用太陽光発電)
11.5円
(※屋根設置)
10円
(※地上設置)
50kW以上
(事業用太陽光発電)
入札制度により決定
(※地上設置/入札制度対象外の場合8.9円)

FIT制度適用中の住宅用太陽光発電の売電価格は、1kWhあたり15円です。住宅用太陽光発電とは、設備の発電容量が10kW未満のものを指します。

一方、事業用太陽光発電における売電価格は、設置する設備の発電容量や設置場所によって異なります。

例えば10kW以上50kW未満の発電設備は、地上・屋根といった設置場所によって、売電価格が変わるのが特徴です。

FIT終了後の売電価格

  1kWhあたりの売電価格
大阪ガス 9.5~10.5円
北海道電力 8円
東北電力 9円
東京電力 8.5円
中部電力 7円
北陸電力 8円
関西電力 8円
中国電力 7.15円
四国電力 7円
九州電力 7円
沖縄電力 7.7円

※参考:各エネルギー会社公式サイト
※最新の情報は各エネルギー会社の公式サイトをご確認ください

2025年現在、FIT制度の適用期間終了後の売電価格は1kWhあたり7~10.5円です。卒FIT後の売電価格は、電力供給事業者のサービス内容によって差があります。

例えば、大阪ガスが提供する売電プランの「太陽光発電余剰電力買取サービス」は、1kWhあたりの売電価格が最大10.5円です。

ただし、売電可能な電力供給事業者は、太陽光発電設備の設置場所によって異なります。FIT制度終了後の売電価格が気になる人は、太陽光発電のプロに相談してみましょう。

太陽光発電が今後売電できなくなる可能性はある?

過去10年間のFIT制度における売電価格推移

2025年現在、太陽光発電の売電制度が廃止される動きはありません。しかし、FITやFIPといった現行の売電制度が、今後必ずしも続くとは限りません。

住宅用太陽光発電における売電価格は、過去10年間で18円下落しています。2015年の売電価格は1kWhあたり33円だったのに対して、2025年の売電価格は15円まで下がりました。

さらに2026年にFIT制度を適用した場合、2031年以降の売電価格は1kWhあたり8円まで下がります。今後、売電価格はさらに下落すると考えたほうが良いでしょう。

※参考:資源エネルギー庁
※参考:資源エネルギー庁

FIT終了後の太陽光発電の運用方法

FIT終了後の太陽光発電の運用方法としては、主に売電収入の継続や自家消費へのシフトといった選択肢があります。

同じ電力会社で売電を続ける
別の電力会社で売電する
売電せずに自家消費する

それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った運用方法を選ぶことが重要です。本項では、FIT終了後の太陽光発電における、3つの運用方法を紹介します。

同じ電力会社で売電を続ける

FIT終了後は、同じ電力会社で売電を続けることが可能です。多くの場合、FIT終了後に手続きの必要なく売電契約を続けられます

また、電力会社によっては、後の売電に関して複数のプランを設けているケースがあります。契約更新の手間を掛けず、自分に合ったプランを選べるのがメリットです。

別の電力会社で売電する

FIT終了後は、売電先を別の電力会社に切り替えることも可能です。電力会社によっては、相場よりも売電単価を高く設定しているケースがあります

太陽光発電余剰電力買取サービス」は、大阪ガスとの契約によって、1kWhあたり最大10.5円で売電できるほか、売電先の切替サポートを受けられます。

資源エネルギー庁のホームページ上では、全国の売電可能な電力会社の一覧が確認可能です。発電設備の設置エリアによって、売電契約が可能な会社は異なるため、申し込み前に必ず確認しましょう。

売電せずに自家消費する

FIT終了後は、発電した電力を売電せず、自家消費に切り替えるのも選択肢のひとつです。自家消費の機会を増やせば、購入電力量を減らせるため、電気代の節約に繋がります。

また、太陽光発電を自家消費中心に運用するなら、蓄電池の併用もおすすめです。日中発電した電力を蓄電して、夜間の消費電力として使えます

さらに、初期費用を抑えて運用したい人は、0円ソーラーを導入するのもおすすめです。大阪ガスの「スマイルーフ」なら、初期費用0円で太陽光発電を始められます。

※参考:全国家庭電化製品構成取引協議会

太陽光発電を自家消費主体で運用する3つのメリット

太陽光発電は、電力を自家消費するメリットが多いです。主に電気代の節約や、災害時の備えとして役立ちます。

太陽光発電を自家消費主体で運用するメリット
電気代を節約できる
災害時の非常用電源として使える
売電価格の下落を気にせず運用できる

適切なメンテナンスを実施すれば、太陽光発電システムは20年、30年以上にわたって最大限に活用できます。以下で、メリットをさらに具体的に解説します。

①電気代を節約できる

太陽光発電を自家消費主体で運用することで、電気代を大幅に節約できます。2025年現在、電気代や再エネ賦課金が上昇傾向にあるため、導入に最適なタイミングと言えます。

容量5kWの太陽光発電システムを導入した場合、平均的な目安として年間4,000~5,000kWhの発電量が見込まれます。電気代が1kWh31円なら、12~15万円の節約が期待できます

年間の発電量は、太陽光発電システムの容量や天候などで変動します。FIT期間中の売電や電気代の節約効果をふまえ、初期投資を10年前後で回収できる計画が立てられると理想的です。

②災害時の非常用電源として使える

太陽光発電システムは、災害時に停電が起きたときの備えになります。さらに、蓄電池と組み合わせれば停電時の夜間でも、日中に貯めておいた電力を使えます

停電時に照明やテレビ、冷暖房、スマートフォンの充電などができるのは大きな強みです。経済的なメリットの他に、防災の観点からも導入を検討してみてください。

③売電価格の下落を気にせず運用できる

太陽光発電システムは、自家消費を重視して導入すれば、売電価格の下落を気にせずに運用できます。

FIT期間が終わると売電価格は大幅に下がりますが、電気代の節約効果はその後も続きます。これから太陽光発電システムを導入するなら、長く安定的に運用できる設備を選びましょう

初期投資が回収できるか不安なら、大阪ガスの「スマイルーフ」が最適です。大手メーカーの太陽光発電システムを無料で導入できて、契約期間中の設備保証も備えています。

FIT終了後の売電・自家消費運用例

太陽光発電は、FIT終了後に売電できなくなる訳ではありません。電力供給事業者と契約を結べば、引き続き売電収入を得られます。

FIT終了後も売電主軸で運用した場合
FIT終了後に自家消費主軸で運用した場合

ただし、FIT終了後は売電価格が大幅に下がります。売電と自家消費のバランスを誤ると、太陽光発電の経済的メリットを十分に活かせない可能性が高いです。

本項では、FIT終了後の売電・自家消費を主軸とした運用例について紹介します。

FIT終了後も売電主軸で運用した場合

FIT終了後も売電主軸で運用した場合

※参考:環境省

FIT終了後に売電を主軸に運用する場合、年間で約5.9万円の電気代節約が見込めます。

環境省の発表によると、1世帯の年間電気代平均は13.2万円です。売電収入主軸で運用した場合、年間の電気代を約45%カバーできる計算です。

しかしFITの適用期間終了後は、売電価格が大幅に下落します。売電収入の減少を補うなら、自家消費を増やす工夫が必要です。

FIT終了後に自家消費主軸で運用した場合

FIT終了後に自家消費主軸で運用した場合

※参考:環境省

FIT終了後に自家消費主軸で運用した場合、1年間で得する金額はおよそ12.4万円です。

年間電気代平均は13.2万円のため、発電した電力を全て自家消費すると、年間の電気代を約94%カバーできる計算です。売電を主軸に運用するよりも、非常にお得に使えます。

太陽光発電のFIT適用期間終了後は、自家消費の割合を増やし、購入電力量を減らす運用がおすすめです。消費電力を自家発電でまかなえば、電気代の大幅な節約が見込めます。

太陽光発電で自家消費を増やす方法

FIT制度の適用期間が終了すると、売電価格が大幅に下がります。電力を最大限活用するなら、自家消費の機会を増やすことが重要です。

太陽光発電における自家消費の活用方法
蓄電池を導入する
エコキュートを導入する
V2Hを導入する
自宅をZEH住宅にする
ハイブリッド型パワーコンディショナを設置する

本項では、FIT終了後も太陽光発電で発電した電力を無駄なく活かす方法について紹介します。

蓄電池を導入する

太陽光発電で自家消費を増やすなら、蓄電池の導入がおすすめです。日中に発電した電力を蓄えれば、夜間や早朝の購入電力を減らせます。

さらに、蓄電池は災害時の非常用電源としても活用できます。停電時でも生活に必要な最低限の電力を確保できるため、万が一の際も安心です。

自治体によっては、蓄電池の導入に対して補助金を交付している場合があります。初期費用が心配な人は、補助金を活用して設備を導入しましょう。

エコキュートを導入する

太陽光発電で自家消費を増やすなら、エコキュートを導入するのも効果的です。エコキュートとは、空気中の熱と電気を利用してお湯を沸かす給湯設備を指します。

エコキュートはガスを使わずに給湯するため、ガス代を削減できます。日中発電した電力を使って給湯設備を稼働すれば、電気代の節約も可能です。

一度沸かしたお湯はタンクに溜められるため、太陽光パネルが発電できない夜間も問題なく使えます。

V2Hを導入する

太陽光発電の電力を有効活用するなら、V2H(Vehicle to Home)の導入もおすすめです。V2Hとは、電気自動車のバッテリーを家庭用の電力供給源として連携する設備を指します。

V2Hを使えば、太陽光発電の余剰電力を電気自動車に充電可能です。また、車両のバッテリーから住宅に給電できるため、夜間に利用すれば電気代の節約に繋がります。

さらに、災害時には非常用電源としても活用でき、停電時でも電力が確保できるのもポイントです。導入には専用の設備が必要ですが、補助金制度を利用すれば費用負担を軽減できます。

自宅をZEH住宅にする

自家消費を増やすなら、新築やリフォームの際に自宅をZEH住宅にするのもおすすめです。ZEH(Net Zero Energy House)とは、省エネ設備が搭載された住宅を指します。

ZEH住宅は電力消費量が少ないため、生活に必要な電力の多くを自家発電によってまかなえます。購入電力量が減る分、電気代が大幅に節約できるので非常にお得です

ZEH住宅の導入には費用がかかりますが、補助金を活用すれば負担を軽減できます。ただし、補助金制度は年度ごとに申請条件が変わるため、各自治体の最新情報を確認しましょう。

※参考:資源エネルギー庁

ハイブリッド型のパワーコンディショナを設置する

自家消費の効率を上げるために、ハイブリッド型のパワーコンディショナを設置するのもおすすめです。太陽光パネルと蓄電池の電力を、1台の設備で効率的に管理できます。

ハイブリッド型は、太陽光で発電した電力を直接蓄電池に充電できるのが特徴です。単機能型と比べて電気の変換回数が少ないため、電力ロスを抑えられます

ただし、単機能型を設置済みの場合は、機器の交換や追加工事が必要です。発電設備の導入について悩んでいる人は、太陽光のプロに相談しましょう。

※単機能型:太陽光パネルと蓄電池を、それぞれ独立したパワーコンディショナで管理するものを指す

太陽光発電の売電に関するよくある質問

太陽光発電のFIT終了後はどうなる?
太陽光発電の11年後の売電価格はいくら?
太陽光発電は今後売電できなくなる?

太陽光発電のFIT終了後はどうなる?

電力供給事業者との契約を更新すれば、FIT終了後も余剰電力の売電を継続できます。ただし、売電価格はFITの固定価格よりも大幅に安くなります。

また、売電契約の更新や切替が滞ると、余剰電力が事業者に無償で引き受けられてしまうケースがあります。FIT終了後も売電を続けるなら、契約内容の見直しが必須です。

FIT終了の3~6ヶ月前を目安に、電力供給事業者から契約更新に関する通知が届きます。FIT期間が満了する前に、売電継続に必要な手続きを確認しましょう。

※参考:資源エネルギー庁

太陽光発電の11年後の売電価格はいくら?

資源エネルギー庁によると、2026年にFIT制度の認定を受けた住宅用太陽光発電の場合、11年後の2036年の売電価格は1kWhあたり8.3円です

2026年のFIT制度における売電価格は、適用期間内に段階的に変わる仕組みとなりました。

2026~2030年の4年間は1kWhあたり24円、2031~2036年の6年間は1kWhあたり8.3円の売電価格となる見込みです。

※参考:資源エネルギー庁

太陽光発電は今後売電できなくなる?

太陽光発電は、FITの適用期間終了後も売電可能です。資源エネルギー庁の「よくある質問」においても、「FIT制度が終了するわけではない」と明記されています

しかし、今後の電力市場の動向によっては、売電に関する制度改正が実施される可能性があります。

売電に関する最新情報を把握するなら、資源エネルギー庁の公式発表を確認しましょう。また、FIT終了後の運用に不安を感じる人は、太陽光発電のプロに相談するのもおすすめです。

まとめ:太陽光発電はFIT終了後も売電できる

太陽光発電が売電できなくなるという噂は、利用者による誤解です。FIT終了後も、電力会社との契約を更新すれば、余剰電力を継続して売電できます。

ただし、FIT終了後の売電価格は7~9円程度まで下がります。太陽光発電の経済的なメリットを活かすなら、自家消費を重視した運用がおすすめです。

太陽光発電を長期間安定して運用するなら、専門業者に相談しましょう。中でも大阪ガスに相談すれば、太陽光のプロから導入・運用に関するサポートを受けられます

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