太陽光パネル(ソーラーパネル)とは?発電の仕組みや種類を解説

編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部

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電気代の高騰や環境問題への関心から、太陽光発電の導入を検討されている方が増えています。

電気代の削減はもちろん、災害時の電力確保にもなる太陽光発電ですが、初期費用や設置条件など、導入前に確認すべきポイントがあります。

この記事では、太陽光発電の仕組みから太陽光パネルの種類、選び方、導入時の注意点まで、わかりやすく解説します。

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太陽光発電の基本的な仕組みとは

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する技術です。

太陽光発電の核となるのが「太陽光パネル」です。

太陽光パネルの発電システム概要

太陽光パネルは主にセル、モジュール、アレイの3つで構成されます。

構成要素 説明
セル 約10cm四方の基本単位
モジュール セルを複数配列し、強化ガラスや封止材で保護した板状のもの
アレイ モジュールを複数並べ、並列・直列に結線したもの

太陽光パネルは、セルを直列につなぎ、強化ガラスや封止材、アルミ枠で保護した構造です。そのため、屋外の環境にさらされても長期間たえることができます。

太陽電池セルの構造と発電メカニズム

太陽電池セルの発電の仕組みは、「N型半導体」と「P型半導体」という2つの層の組み合わせによって成り立っています。

太陽の光があたると、2つの半導体の接合面を境に、N型側に電子(-)が集まり、P型側に正孔(+)が集まります。この電子と正孔の分離によって電位差が生まれ、電極をつなぐことで電気が流れる仕組みです。

この現象を「光起電力効果」と呼び、太陽光発電の基本原理となっています。

また、太陽光パネルの発電性能をあらわす指標として、「変換効率」があります。これは、入ってきた太陽のエネルギーをどれくらい電気に変換できるかを示した数値です。

たとえば、100の光エネルギーが降り注いだとき、20の電気エネルギーを生み出せるパネルの場合、変換効率は20%です。現在の一般的な家庭用太陽光パネルでは、15%から20%ほどの変換効率が実現されています。

パワーコンディショナーの役割と機能

太陽光パネルで発電された電力をそのまま家庭で使うことはできません。そこで必要となるのがパワーコンディショナーです。

パワーコンディショナーは、太陽光パネルで発電された「直流電力」を、家庭で使用できる「交流電力」に変換する装置です。

電力を電力会社の送電網に接続する「系統連系機能」も備えています。また、発電効率を最大限に高める「MPPT制御」や安全に送電させる「逆潮流制御機能」もあります。

太陽光パネルの素材の種類と特徴

太陽光パネルの素材は、以下の3つに分けられます。

  • シリコン系
  • 化合物系
  • 有機系

それぞれの素材に異なる特徴があるため、用途や環境に応じて選ぶことが大切です。

シリコン系

最も一般に普及しているのがシリコン系の太陽光電池です。

シリコン系太陽電池の主な種類は、単結晶、多結晶、アモルファス、HITです。

種類 特徴
単結晶シリコン 変換効率およそ20%と高く、耐久性に優れるが、製造コストが比較的高い。
多結晶シリコン 効率は単結晶シリコンよりやや低いが、コストパフォーマンスに優れる。
アモルファスシリコン 室内でも発電できるが、変換効率は10%ほどと低め。
HIT(ヘテロ接合型) 結晶シリコンとアモルファスシリコンのハイブリッド。変換効率と製造コストが最も高い。

現在のところ、市場では単結晶シリコンが主流となっており、家庭用からメガソーラーまで採用されています。変換効率がトップクラス、かつ長期使用に適しているためです。

化合物系

シリコンの代わりにいくつかの元素を混ぜて生成しているのが化合物系です。

化合物系太陽電池の主な種類は、III-V族多接合、CIGS系、CdTeの3つです。

種類 特徴
III-V族多接合 変換効率が最大40%以上と高い。主に宇宙用途で使用される。
CIGS系 少ない資源で生産できるため、コストパフォーマンスがいい。
CdTe 低コストで生産できるが、カドミウムによる環境負荷が課題。

全体として、化合物系太陽電池は高い性能を持つ反面、製造コストが高額になりやすい傾向があります。なお、CdTeはイタイイタイ病の原因となったカドミウムを使用しており、日本ではあまり使われていません。

有機系

次世代太陽電池として注目される有機系太陽電池には、色素増感型、ペロブスカイト型、有機半導体型があります。

種類 特徴
色素増感 カラフルでコストも安いが、効率と耐久性に課題がある。
ペロブスカイト 軽く薄いので設置の柔軟性があり、デザイン性にも優れている。
有機半導体 P型とN型を混ぜて塗布し、電極をつけるだけで生産が簡単。効率と耐久性に課題がある。

有機物であることや生産プロセスで一部の装置が要らないことで、従来のシリコン系では対応できなかった用途やコストパフォーマンスの改善を期待されています。

ただし、太陽光発電としての実用化には変換効率や耐久性が課題となっています。

太陽光発電システムのメリット・デメリット

太陽光発電は、再生可能エネルギーの利用や光熱費の削減、売電収入が見込めるメリットがある一方で、初期費用を回収するまでに時間がかかることがデメリットです。

また、災害時の非常用電源として活用できますが、設置場所の条件や自然災害への対策が求められます。

メリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

項目 メリット デメリット
経済面
  • 光熱費の削減が可能
  • 余剰電力を売電可能
  • 再エネ賦課金を削減
  • FIT制度による固定価格買取
  • 補助金制度の活用可能
  • 初期費用が高額
  • パワーコンディショナーの交換費用
  • 定期的なメンテナンス費用
  • 投資回収に時間がかかる
環境・性能面
  • 断熱効果が高まり快適に生活できる
  • クリーンな再生可能エネルギー
  • 発電時にCO2を排出しない
  • 長寿命
  • 日常的なメンテナンスは最小限
  • 天候により発電量が変動
  • 夜間は発電できない
  • 真夏は熱の影響で効率低下
  • 経年劣化による発電効率の低下
設置・運用面
  • 場所を取らない(屋根の有効活用)
  • さまざまな場所に設置可能
  • 災害時の非常用電源として活用可能
  • 設置場所の条件制約がある(日照、方角、強度)
  • 台風や雪への対策が必要
  • 反射光が発生してトラブルになる可能性
  • パワーコンディショナの設置スペースが必要
生活・安全面
  • 停電時でも日中は電気が使える
  • 節電意識の向上
  • 防災対策になる
  • パネルの破損リスク
  • 落雷対策が必要

太陽光発電を導入するメリット

太陽光発電システムの導入には、経済面、環境面、防災面でのメリットがあります。

一般的な5kWシステムでは、年間発電量約5,000kWhのうち、30%を自家消費することで年間約4.7万円(1kWhあたり31円で計算)の電気代削減が可能です。残りの70%は固定価格買取制度(FIT制度)により売電でき、2025年度の買取価格15円/kWhで年間約5.3万円の収入が見込めます。

環境面では、クリーンな再生可能エネルギーを活用することで、化石燃料への依存度を下げ、地球温暖化の防止に貢献できます。家庭レベルでできる環境負荷低減の取り組みとして注目されています。

また、災害による停電時も日中の電力確保が可能で、蓄電池を併設すれば夜間も含めた安定的な電力供給が実現できます。冷蔵庫やLED照明など、必要最低限の電力をまかなえることで、自宅での生活継続が可能になります。

太陽光パネル設置における注意点

太陽光発電システムの設置を検討する際には、初期投資だけでなく長期的なメンテナンスコストについても検討が必要です。

ランニングコストとしては、3〜5年ごとの定期点検が1回約4.7万円、パネル清掃が3〜6万円かかります。また、パワーコンディショナーは20年で一度の交換が必要で、その費用は34.5万円ほどです。

保険面では、火災保険(年間1.5〜2万円)や地震保険(年間6,000〜1万円)、施設所有者賠償責任保険(年間5,000円ほど)などへの加入を検討する必要があります。

このようにさまざまな費用がかかるため、メンテナンス計画を立てることが重要です。

設置場所と方角の考慮事項

太陽光パネルの設置では、まず「南向きで30度」という基本的な条件をおさえておくことが大切です。ただし、どこでもこの条件を当てはめるのではなく、設置場所に応じて調整が必要です。

日照条件に関しては、年間を通じた太陽の動きを考慮します。特に朝方から夕方までの太陽の移動に合わせて、まわりの建物や樹木による影の影響がないかを確認しましょう。

設置角度の最適化については、NEDOが提供しているデータベース「MONSOLA-20」を活用すると、地域ごとに適した角度を確認できます。たとえば北海道札幌市では38度、沖縄県那覇市では22度というように変わってきます。

周辺環境への配慮としては、パネルの反射光による近隣への影響を確認することが大切です。公害をもたらさないか、設置前にシミュレーションをおこないましょう。

メンテナンスと耐久性について

太陽光パネルは通常20〜30年の耐久性能を持ち、適切なメンテナンスをすれば36年以上の稼働するようなケースもあります。

定期的なメンテナンスとして、1週間に1回ほどの発電量チェックや定期的な目視点検がおすすめです。特に砂ぼこり、落ち葉、鳥のフンなどの清掃は、発電効率を維持するために欠かせません。

パネルの経年劣化は避けられませんが、メンテナンスによって劣化を最小限に抑えることができます。36年経過後でも発電出力低下率が17.2%ほどに抑えられているケースもあります。

メーカーによって20〜25年の出力保証が付帯しており、保証期間内に著しく出力が低下した場合は対応してもらえることが一般的です。また、火災保険や施設所有者賠償責任保険への加入も検討するといいでしょう。

家庭用太陽光パネルの選び方

家庭用太陽光パネルのメーカー選びは、「太陽光パネルの性能」と「コストパフォーマンス(設置費用や投資回収)」で評価することが大切です。

太陽光パネルを導入するまでの一般的な流れは、次のとおりです。

  1. 相見積もりを取って、比較検討
  2. 設置できる枚数と予想発電量をシミュレーション
  3. 業者による現地調査
  4. 工事内容や保証、費用などの契約条件を確定
  5. 電力会社と経済産業省への必要書類の申請手続き
  6. パネル設置工事と発電確認テストの実施

次項から詳しく解説します。

太陽光パネルの性能の比較

太陽光パネルの主な性能指標は、「変換効率」「発電容量」「耐久性」の3つです。

変換効率は、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する割合を示します。同じ面積でより多くの発電量を得るには、変換効率の高いパネルを選ぶことが重要です。

発電容量は、パネルが発電できる最大の電力量を示します。一般家庭向けでは、使用電力量と設置できる面積から適切な容量を決定します。

耐久性については、設置環境に応じた強度や耐候性を確認します。特に台風や積雪の多い地域では、それらに対する耐性が求められます。

なお、変換効率は「出力電気エネルギー÷入射した太陽光エネルギー×100%」で計算されます。たとえば、1㎡のパネルに1日で4kWhの太陽光エネルギーがあたり、そこから0.72kWhの電気エネルギーが得られたとします。

0.72kWh(出力電気エネルギー)÷ 4kWh(入射した太陽光エネルギー)× 100% = 18%

という計算になるので、この太陽光パネルの変換効率は18%です。

設置費用と投資回収のシミュレーション

導入にかかる費用の内訳は、次のとおりです。

設置費用の内訳

項目 1kWの平均費用 4kWの平均費用
工事費 7.6万円 30.4万円
設備費 太陽光パネル 14.7万円 58.8万円
パワーコンディショナー 4.7万円 18.8万円
架台 3万円 12万円
そのほか 0.3万円 1.2万円

参考:経済産業省 資源エネルギー庁|太陽光発電について

投資回収についてシミュレーションすると、4kWシステムの年間発電量を4,000kWhとした場合、売電と電気代の削減を合わせて、年間約7.9万円のプラスが見込めます。

【内訳】

  • 自家消費分(30%)
  • 使用量:1,200kWh
  • 削減効果:3.7万円/年(31円/kWh)

 

  • 売電分(70%)
  • 売電量:2,800kWh
  • 収入:4.2万円/年(15円/kWh)

【収支計算】

  • 年間総収入:7.9万円
  • メンテナンス費用:1.18万円(※4年ごとに設備点検を4.7万円で実施)
  • 実質的な経済効果:6.75万円/年

この場合、投資回収期間は約18.0年(121.2万円 ÷ 6.75万円)となります。

ただし、この期間は設置する地域の日照条件や電力の使用パターン、電気料金の変動などによって変わってきます。また、補助金を活用することで初期費用を抑えられ、投資回収期間を短縮することも可能です。

国の太陽光発電に関する補助金制度には、ZEHの基準を満たす新築住宅向けの「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」(55万円/戸)や、より高性能なZEH+基準に対応する「次世代ZEH+実証事業」(100万円/戸)があります。

また、自家消費型の導入を支援する「需要家主導太陽光発電導入促進事業」では補助率1/3~2/3が適用され、蓄電池と組み合わせることを条件とする「DR補助金」では3.7万円/kWが支給されます。

参考:戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業需要家主導太陽光発電導入促進事業DR補助金

まとめ

太陽光発電は、太陽光のエネルギーを電気に変換する技術で、シリコン系や化合物系、有機系などさまざまな種類があります。導入には設置場所の選定と初期投資が必要ですが、電気代の削減や売電収入、環境負荷の低減、災害時の電力確保などのメリットがあります。

ただし、天候による発電量の変動や定期的なメンテナンス費用などの課題もあります。

そんななか、大阪ガスでは初期費用0円ではじめられる太陽光発電サービス「スマイルーフ」を提供しています。購入電力を年間約4割削減でき、停電時も最大1.5kWまで電気が使えます。15年後にはシステムがお客さまのものとなり、売電収入も得られるようになります。

環境にやさしく、災害に強い暮らしを実現したい方は、大阪ガスの公式ページをご確認ください。

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