太陽光発電の今後に将来性はある?現状や課題・今後の展望について解説

編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部

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太陽光発電は今後どうなる?
将来性や今後の展望を知りたい

太陽光発電は、今後の主力電源を担う再生可能エネルギーとして、住宅用・産業用ともに導入が広がっています。

一方で、設置場所の確保や設備の廃棄をはじめとする、普及に伴う課題を抱えていることも事実です。「太陽光発電は今後どうなるのか」と、不安に思う人も多いですよね。

本記事では、太陽光発電が抱える課題と今後の展望について解説します。太陽光発電の導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

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太陽光発電の今後に将来性はある?

2040年度のエネルギー需給見通し※参考:資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画」

太陽光発電は、将来性の高い再生可能エネルギーとして、今後さらなる発展が期待されています。2025年現在、国内の主力電源を担う再生可能エネルギーとして導入が進められています。

2025年に策定された第7次エネルギー基本計画では、2040年までに電源構成の4~5割を再生可能エネルギーでまかなう目標が掲げられました。うち、太陽光発電は23〜29%を占める、重要なエネルギー源と位置づけられています。

太陽光発電の導入を後押しするため、各自治体では補助金制度の施行や税制優遇措置が進められています。今後も、支援制度や導入支援の拡充が期待できます。

さらに、技術革新による発電効率の向上や設備コストの低下も進んでいます。太陽光発電は今後、一般家庭から企業までより広範囲に普及していく見込みです。

※参考:資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画」

太陽光発電の4つの現状

  • 太陽光発電の導入費用は大幅に低下している
  • 太陽光発電の売電価格は下落傾向にある
  • 太陽光発電は世界各国で導入が進んでいる
  • 第三者所有モデルの提供が拡大している

太陽光発電の導入費用は大幅に低下している

太陽光発電の導入費用※参考:資源エネルギー庁「太陽光発電について」

太陽光発電の導入平均費用は、発電容量1kWあたり約29.5万円です。FIT制度導入当初の2012年と比較して、約6割まで低下しています。

導入費用低下の背景には、製造技術の進歩や市場拡大に伴う製造コスト削減があります。一方で、2023年以降は導入費用が微増傾向にある点は留意が必要です。

太陽光発電の売電価格は下落傾向にある

太陽光発電の売電価格※参考:資源エネルギー庁「買取価格・期間等」

太陽光発電における売電価格は年々下落傾向にあり、2025年現在15円/kWhに設定されています。FIT制度が導入された2012年と比較して、売電価格は3~4割程度まで低下しています

FIT制度の導入当初は、初期費用の回収を考慮した売電価格が設定されていました。しかし、初期費用の大幅な低下を受け、売電価格の段階的な引き下げが実施されました。

売電による収益性は大きく低下した一方、自家消費による電気代の節約効果が年々高まりつつあります。今後は、家庭内での電力活用を重視する方向性にシフトすると考えられます。

※FIT制度:余剰電力を一定期間固定価格で売却できる制度

太陽光発電は世界各国で導入が進んでいる

太陽光発電の国別導入容量※参考:国際再生可能エネルギー機関(IRENA)

太陽光発電は世界各国で導入が進んでおり、2024年には太陽光発電の累積導入容量が2.2TWに到達しました。主に中国やアメリカが中心となり、太陽光発電の導入を牽引しています。

2025年現在、日本は世界4位の累積導入容量を誇ります。世界でも有数の再エネ先進国として、温室効果ガスの削減に貢献しています。

しかし、発電設備の適地不足から、日本国内での導入ペースはやや鈍化傾向にあります。今後は、設置スペースの確保が課題となる見込みです。

※参考:国際再生可能エネルギー機関(IRENA)

第三者所有モデルの提供が拡大している

近年の太陽光発電市場では、新たに「第三者所有モデル」の提供が拡大しています。事業者が太陽光発電設備を所有し、一般家庭や法人に貸与する仕組みです。

第三者所有モデルは、太陽光発電を低コストで導入できるのが利点です。住宅用・産業用共に需要の高まりが見られ、2040年には市場規模が4,224億円に達すると予測されています。

大阪ガスでは、家庭用の第三者所有モデルとして「スマイルーフ」を提供しています。契約期間中のメンテナンス費用が無償のため、これから太陽光発電を始めたい人におすすめです。

※参考:富士経済

太陽光発電における今後の課題

  • 発電設備の設置場所確保
  • 発電設備の放置や不法投棄が問題視されている
  • 有害物質の流出が懸念される
  • 2030年問題により最終処分場がひっ迫する

発電設備の設置場所確保

太陽光発電の普及に伴い、適切な設置場所の確保が大きな課題となっています。サイズや重量の制約により、発電設備が設置可能な場所には限りがあるからです

設置に適した場所が限られるため、国内の太陽光発電導入ペースは鈍化傾向にあります。さらに、過剰な土地開発による土砂災害や景観破壊も問題視されているのが現状です。

2025年からは、一部自治体で新築住宅への太陽光発電設置が義務化され、都市部での導入が促進されています。また、新たな設置場所として、水上やカーポート、荒廃農地といったスペースの転用が進んでいます。

※参考:資源エネルギー庁

発電設備の放置や不法投棄が問題視されている

太陽光発電の今後の課題として、事業が終了した設備の放置や不法投棄が挙げられます。不法投棄されたパネルは、火災の発生や環境汚染のリスクがあるため非常に危険です

設備の放置・投棄に関する問題を受け、2022年から発電設備の修繕・撤去費用の積み立てが義務化※1されました。また、関係省庁による現地調査※2を実施し、設備管理が不十分な事業者に対する指導が強化されています。

違反が確認された場合には、FIT・FIP交付金の一時停止や認定取消といった厳しい処分が適用されます。2024年には、計370件の事業者が交付金の一時停止処分※3を受けました。

※1 参考:資源エネルギー庁「廃棄等費用積立ガイドライン」
※2 参考:経済産業省「再生可能エネルギー発電設備を巡る保安上の課題と対応の方向性」
※3 参考:経済産業省

有害物質の流出が懸念される

太陽光発電の今後における課題として、有害物質の流出が懸念されています。太陽光パネルに含まれる鉛やカドミウムが、不適切な処分によって流出・拡散するおそれがあるからです。

太陽電池セルに含まれる有害物質は、封止材やバックシートで密封されています。しかし、過去に実施された実験では、粉砕や埋立処理によって有害物質が溶出した事例※1も報告されています

流出防止に向けて、太陽光発電協会では廃棄に関するガイドライン※2を公開し、適切な処理方法の普及に努めています。また、公式サイトで産業廃棄物の適正処理が可能な業者一覧を掲載するなど、情報提供にも尽力しています。

※1 参考:太陽光発電協会
※2 参考:太陽光発電協会「太陽光発電設備の廃棄に関する情報」

2030年問題により最終処分場がひっ迫する

太陽光発電の今後の課題として、2030年問題が挙げられます。2030年問題とは、FIT制度開始当初に導入された発電設備が寿命を迎え、大量廃棄のピークに達する見込みを指す言葉です。

NEDOの調査※1では、2034~2036年の間に22~34万トンの発電設備が廃棄されると推計されています。最終処分場の受入能力には限界があるため、大量廃棄による最終処分場のひっ迫が懸念されます。

2025年現在、廃棄処分量の減少に向けて、リサイクル技術の開発やリユース促進に向けた中古市場の拡大が進められています。既に実用化されたリサイクル技術も多く※2、今後は使用済パネルの有効活用が期待されています。

※1 参考:国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
※2 参考:太陽光発電協会「JPEAの取組と最新のリサイクル制度の状況」

太陽光発電の今後の展望

  • 一部地域で太陽光発電の設置が義務化される
  • 国や自治体の支援体制が整備される
  • 中古市場の拡大が進む
  • 技術開発が進む

一部地域で太陽光発電の設置が義務化される

  設置義務対象者
東京都 年間都内供給延床面積が
合計20,000㎡以上の住宅供給事業者
群馬県 延床面積2,000㎡以上の建物を
新築/増築/改築しようとする施主
京都府 延床面積300~2,000㎡の建物を
新築する施主
神奈川県
川崎市
延床面積2,000㎡未満の建物を
市内に年間一定量新築する建築事業者

※参考:各都道府県公式サイト
※最新の情報は各都道府県の公式サイトをご確認ください

2025年現在、一部地域で太陽光発電の設置義務化が施行されています。カーボンニュートラルの実現に向けて、今後全国各地で太陽光発電の設置義務化が広がる見込みです。

例えば東京都では、2025年4月から新築住宅への太陽光発電設備設置が義務化されました。また、群馬県や京都府、川崎市でも、太陽光発電の設置義務化が進められています。

日本政府は、太陽光発電の一般化に向けて2030年までに新築戸建住宅の6割に、太陽光発電設備の設置を促す方針を示しています。

※参考:資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画」

国や自治体の支援体制が整備される

太陽光発電は、今後国や自治体による支援体制が整備される見通しです。今後は支援制度の充実が進み、導入のハードルはさらに下がることが期待されています。

2025年現在、各地方自治体では住宅用太陽光発電の容量1kWあたり2~15万円※1の補助金を交付しています。初期費用を軽減できるため、利用者にとって導入の大きな後押しになります。

また、資源エネルギー庁※2では、発電設備の設置に対して固定資産税や所得税の軽減措置を実施しています。今後、より多くの世帯や事業者が太陽光発電に取り組める環境が整いつつあります

※1 参考:Daigasコラム「太陽光発電の補助金はいくらもらえる?条件や申請方法を解説」
※2 参考:資源エネルギー庁「各種支援制度」

中古市場の拡大が進む

太陽光発電の普及に伴い、稼働済み設備を再活用する中古市場の需要が高まっています。新品と比べて初期費用を抑えられるため、今後は導入ハードルの低下が期待できます

中古市場拡大の背景には、リユース・リサイクル技術の発達があります。再利用可能な設備が増えたことで、導入コストを大幅に抑えられるようになりました。

現在では、住宅用から産業用まで幅広い規模の中古設備が流通しています。今後は、導入目的に合わせて安価な中古設備が導入可能となるでしょう。

技術開発が進む

太陽光発電のさらなる普及を目指し、国内外で革新的な技術開発が進んでいます。2023年には、シャープが変換効率約34%の太陽光パネル開発に成功し、世界記録を樹立しました。

軽量・高効率パネルの実用化により、従来は設置が困難とされていた壁面や水上への導入も可能となりました。廃棄物のリサイクル技術も進化し、環境負荷の低減に繋がっています。

さらに、次世代型パネルとして注目されるのが「ペロブスカイト太陽電池」です。2025年現在、実用化に向けた開発と実証実験が各地で進められています。

※参考:シャープ株式会社

ペロブスカイト太陽電池とは?

ペロブスカイト太陽電池は、軽量性・柔軟性に優れた次世代型太陽光パネルです。荷重制限のある屋根や壁面に設置できるため、今後設置スペースの拡大が期待されています。

日本政府は、2040年までに容量20GWのペロブスカイト太陽電池導入を目標として、研究支援や実証実験を推進しています。

一方で、従来の太陽光パネルと比較して、耐久性や発電効率の面で劣るのが難点です。今後は、素材改良や製造コスト削減を通じて、実用化が進められる見込みです。

※参考:資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画」

太陽光発電の今後の活用法

  • 自家消費主軸の運用に切り替える
  • 発電設備のリパワリングを実施する
  • 太陽光発電設備を売却する
  • 売電先のエネルギー会社を変更する

自家消費主軸の運用に切り替える

太陽光発電を活用するなら、自家消費主軸の運用に切り替えるのも選択肢のひとつです。電力会社からの購入電力量を減らせるため、電気代を大幅に削減できます。

2025年現在の購入電力料金単価は、31円/kWhです。売電価格が15円/kWhであることを踏まえると、自家消費主軸の運用に切り替えることで、経済的メリットを最大化できます

さらに、蓄電池やエコキュート等の省エネ設備と組み合わせれば、夜間の自家消費や災害時の備えにもなります。発電した電気を効率よく活用できるため、おすすめの運用方法です。

※参考:全国家庭電気製品公正取引委員会

発電設備のリパワリングを実施する

古い設備を最新の機器に更新する「リパワリング」も、太陽光発電の活用を続けたい人におすすめです。設備の更新によって、発電量の回復が期待できます

経年劣化によって発電効率が落ちると、売電収益の低下や自家消費の効果減少に繋がります。さらに、故障や事故のリスクが高まるため、安全性の面においてもリパワリングは有効です。

設備の更新には費用がかかりますが、今後も安定的に発電を続けたい人にとっては、効果的な投資と言えるでしょう。

太陽光発電設備を売却する

設備の更新や撤去を検討するなら、発電設備の売却も選択肢のひとつです。近年、中古市場の成長により、中古の発電設備の需要が高まっています。

特に、状態の良いパネルやパワーコンディショナは、リユース目的で高値取引されるケースもあります。初期投資の一部を回収できる可能性がある点は、大きなメリットです

ただし、売却先の業者によって買取価格は異なります。納得のいく価格で売却するために、複数の専門業者に査定を依頼しましょう。

売電先のエネルギー会社を変更する

  1kWhあたりの売電価格
大阪ガス 9.5~10.5円
北海道電力 8円
東北電力 9円
東京電力 8.5円
中部電力 7円
北陸電力 8円
関西電力 8円
中国電力 7.15円
四国電力 7円
九州電力 7円
沖縄電力 7.7円

※参考:各エネルギー会社公式HP
※最新の情報は各エネルギー会社の公式サイトをご確認ください

太陽光発電を今後も活用するなら、売電先のエネルギー会社を変更するのがおすすめです。各エネルギーでは、卒FIT独自の売電プランを提供しているケースがあります。

一部のエネルギー会社では、大手電力会社よりも高額な売電価格を設定しているのが魅力です。また、会社によっては電気料金とのセット割引を提供しているケースもあります。

例えば、大阪ガスの「太陽光発電余剰電力買取サービス」では、電気料金プランの契約状況によって、買取価格が変動します。売電先を検討中の人は、大阪ガスに相談してみましょう。

まとめ:太陽光発電は今後さらなる発展が期待できる

太陽光発電は、今後も持続的な成長が期待できるエネルギー分野です。カーボンニュートラルの実現に向けて、日本政府が太陽光発電の主力電源化を掲げていることから、長期的な市場拡大が見込まれています

2025年現在、発電設備の導入費用は下落傾向にあります。一方で、設置スペースの確保や設備の廃棄といった課題の解決には、今後も技術面での対応が必要です。

また、今後はペロブスカイト太陽電池やリサイクル技術の開発が進み、さらなる普及拡大が期待されます。今後の展望を踏まえ太陽光発電の設置を検討している人は、専門家に相談してみましょう。

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