給湯器の種類や機能、価格帯から選び方と交換工事の流れについても解説

編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部

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給湯器のイメージ

水をお湯に温めて供給する住宅設備機器「給湯器」。この給湯器にはさまざまな種類がありますが、違いがわかりづらく、どれを選べばいいのかわからないという人もいるでしょう。この記事では給湯器の種類や機能を紹介し、選び方や交換工事の流れについても解説します。

給湯器の種類と特徴

給湯器にはさまざまな種類があり、それぞれ機能も異なります。まずは、給湯器の種類と特徴について見ていきましょう。

ガス給湯器

給湯器内部でガスを燃焼させて配管内の水を温めてお湯にし、供給する機器です。仕組みがシンプルなので、お湯が必要なときに必要な分だけすぐに使えます。また、1台の給湯器でキッチン、浴室、洗面台など家中のすべての給湯をまかなえるのもメリットです。

一戸建ての場合は、屋外壁掛けタイプと屋外据え置きタイプがあります。集合住宅の場合は、壁掛けタイプをベランダやPS(パイプスペース、パイプシャフト)に設置します。

サイズ(号数)には、16号・20号・24号があります。交換する場合は、既存タイプとサイズに合わせた製品に交換します。新設する場合は、家族の人数や使用頻度によって考慮して選ぶとよいでしょう。

ガス給湯暖房機

ガス給湯器と熱源機(お湯を沸かした熱を利用する機器)を兼ね備えた機器です。キッチンやおふろの給湯、自動のお湯はり・追いだきができます。また、熱源機で温めた温水を、浴室暖房乾燥機や床暖房などの端末機器に循環させて活用できます。ガス給湯暖房機1台で、お風呂・台所・洗面台などの給湯と、床暖房・浴室乾燥暖房などが同時に利用できるのがメリットです。

エコジョーズ

エコジョーズはガス給湯器の一種です。潜熱回収型の熱交換器を用い、従来は捨てていた燃焼ガスを再利用して水を温めます。効率がよく、通常のガス給湯器よりもガス使用量や二酸化炭素排出量が抑えられるのが特徴です。

電気給湯器

文字通り、電気式の給湯器です。貯水タンク内の電熱ヒーターを発熱させ、水を温めてお湯にし、供給します。大型と小型があり、大型のものは屋外に設置され、小型のものは屋内の洗面所や給湯室などに設置されます。

エコキュート

エコキュートは電気給湯器の一種です。電気給湯器とは仕組みが異なり、ヒートポンプ技術と呼ばれる技術を用いて、電気、気体、熱エネルギーを活用してお湯を沸かします。エアコンの室外機のような「ヒートポンプユニット」と「貯湯ユニット(貯湯タンク)」という2つの機器で構成されているのが特徴的です。

ハイブリッド給湯器

ガスと電気を組み合わせた給湯器です。高効率ガス給湯器、電気式ヒートポンプ、貯湯タンクの3つのユニットを組み合わせた構造になっており、ガス、電気、それぞれのメリットを活かした加熱運転を行います。

石油給湯器

石油を燃料にして水を沸かす給湯器です。従来のガス給湯器や電気温水器に比べ、ランニングコストが抑えられるというメリットがありますが、定期的に灯油を給油しなければならないのがデメリットといえます。

ガス瞬間湯沸器

おもにキッチンで用いられる小型の湯沸かし器で、ガスで水を沸かします。湯沸器本体のボタンを押すとお湯が出る「元止め式」と、本体ボタンを押して蛇口をひねるとお湯が出る「先止め式」の2タイプがあります。

ふろがま

ふろがまには、「ガス給湯付きふろがま」と「ガスふろがま」があります。ガス給湯付きふろがまは、浴室や洗面所、台所の給湯やおふろの追いだきができるガス温水機器です。ガス風呂釜はおふろの焚きあげや追いだき専用で、浴室内設置タイプと屋外設置タイプがあります。

熱源機

熱源機はお湯を沸かした熱を利用する機器で、沸かしたお湯そのものを利用する給湯器とは厳密には異なります。熱源機は沸かしたお湯を浴室乾燥機や床暖房などに使います。

給湯器の選び方

ここでは給湯器を選ぶ際のポイントを紹介します。

給湯器の設置タイプを確認する

給湯器は、戸建てかマンションかで設置タイプが異なります。

戸建ての場合

戸建ての設置タイプには、壁掛けタイプ、据え置きタイプ、浴槽隣接タイプがあります。給湯器がどこに設置されているかを確認し、現在使っている給湯器と同じ設置場所タイプのものを選びます。ただし、状況によっては設置場所を変更することも可能です。

壁掛けタイプは、建物の外壁に給湯器がネジで固定してあるタイプです。給湯器の下側からガス管などの配管が出ています。この部分が配管カバーで覆われている場合もあります。

据え置きタイプは、戸建て住宅の屋外床に設置されているタイプです。給湯器の側面からガス管などの配管が出ています。

浴槽隣接タイプも、戸建て住宅の屋外床に設置されているタイプです。据え置きタイプとの違いは、給湯器の側面と背面の両方から配管が出ている点です。

マンションの場合

マンションの設置タイプには、壁掛タイプ、PS標準設置タイプ、PS扉内設置タイプがあります。戸建てとは異なり、設置条件が限られている場合が多いマンションでは、現在使っている給湯器と同じ設置タイプ、同じ種類に交換することが基本です。

マンションの場合の壁掛けタイプは、ベランダの壁に固定されているタイプです。

PS標準設置タイプは、玄関脇にあるパイプシャフトやパイプスペース内に設置されているタイプです。外から給湯器本体が見えるのが特徴といえます。

PS扉内設置タイプは、玄関脇にあるパイプシャフトやパイプスペース内に設置されているタイプです。扉のなかに給湯器本体が設置されているため、外側から見えません。排気の種類には、前方・上方・後方の3タイプがあります。

給湯器の号数を確認する

給湯器には号数があり、給湯器の品番から確認することができます。最初に表示されている数字二桁が号数です。たとえば品番が「GT-168AW」であれば、16号ということになります。16号・20号・24号の3種類があり、水温+25℃のお湯が、1分間に出る量(L)のことを指します。1分間に出るお湯の量が16Lならば、16号です。単身世帯は16号、2人家族は20号、4人家族は24号が適しているといわれています。

基本的には、現在使っている給湯器と同じ号数を選ぶとよいでしょう。

追い焚き機能がついているかを確認する

給湯器をおおまかに分けると、「追い焚きできるタイプ」と「追い焚きできないタイプ」の2種類に分けることができます。

 

追い焚き

蛇口からお湯が出る

お湯はり

追い焚きができるタイプ

自動

追い焚きができないタイプ

×

手動

追い焚きできるタイプは、追い焚きができ、蛇口からお湯が出せ、お風呂の湯はりを自動で行うことができます。ふろ給湯器と給湯暖房熱源機が該当します。

追い焚きできないタイプは、追い焚きができませんが、蛇口からお湯が出せます。給湯専用タイプと高温水供給型が該当し、高温水給湯タイプは湯はりもできるタイプです。

給湯器を交換する場合は上記の種類を変更できないため、現在使っている種類と同じものを選ぶようにします。

なお、追い焚きできないタイプなら「設置タイプ」「号数」「種類」の3つを確認して該当する商品を選びます。

オート・フルオートタイプを選ぶ

追い焚きできるタイプの給湯器を使っている場合は、湯はり・おいだき・保温までを自動で行う「オートタイプ」と、湯はり・おいだき・保温・たし湯・追い焚き配管の洗浄までを自動で行う「フルオートタイプ」の2種類から選べます。

たし湯機能は手動で行いたい場合はオートタイプを、残り湯をよく沸かし直すという場合にはフルオートタイプがおすすめです。なお、オートタイプからフルオートタイプへの交換は可能です。

エコジョーズか非エコジョーズを選ぶ

省エネ給湯器である「エコジョーズ」か、標準的な一般型給湯器「非エコジョーズ」かどちらかを選ぶこともできます。

エコジョーズは、給湯と暖房に潜熱回収型の熱交換器を使い、従来は捨てていた燃焼ガスの熱をお湯づくりに再利用する給湯器です。給湯効率、暖房効率が高い上、ガスの使用量が減らせるため、ガス代がお得になるのがメリットです。さらに、二酸化炭素の削減にもなり、地球温暖化防止にもつながります。月々のガス代を抑えたい、ガスの使用量が多い、毎日浴槽にお湯を貯めて利用する、家族の人数が多いといった家庭におすすめです。

IoT機能が付いているかを選ぶ

IoT機能が付いている給湯器も登場しています。IoT機能がついた給湯器では、スマートフォンなどの端末をリモコンにでき、遠隔操作や利用状況の確認ができます。

大阪ガスの「ツナガルde給湯器」もIoT機能付きの給湯器のひとつです。台所リモコンをインターネットに接続し、給湯器の運転状況を大阪ガスサーバに送信します。こうすることで、機器の運転状況を遠隔で見守り、安心のサポートを提供します。また、スマートフォンアプリからお湯はりや追いだき、床暖房、浴室暖房乾燥機のオン・オフ操作もできるのもメリットです。

帰宅に合わせてお風呂にお湯を溜めたい場合や、高齢者の家族などの利用状況を把握しておきたいといった場合には、IoT機能が付いている給湯器がおすすめです。

給湯器を交換するときの工事の流れや手順

ガス給湯器の壁掛けタイプを交換する場合の工事の流れや手順は次のとおりです。なお、種類によって工事時間は異なりますが、概ね2時間程度で終わります。

1給湯器本体を取り外す

配管を1本ずつ外し、壁から給湯器本体を取り外します。

2新しい給湯器を取り付ける

壁に新しい給湯器を取り付けます。また、既存の配線をそのまま利用して、本体と配管をつなぎます。

3保材を取り付ける

凍結防止や保護のため、配管部分にを巻いてテープで固定します。

4リモコン設置

キッチンと浴室の既存のリモコンを取り外し、新しいリモコンを設置します。浴室のリモコンを設置したあとには、隙間に水などが入らないようコーキング材で埋めます。

5操作の説明

基本の操作方法を説明します。

よくある質問

給湯器の補助金申請期限はいつまで?

エコキュートやハイブリッド給湯器は、「給湯省エネ2024事業」の対象商品でした。「給湯省エネ2025事業」でも同様に対象商品になる予定です。「給湯省エネ2025事業」の申請期限などはまだ発表されていません。情報は随時更新されますので、資源エネルギー庁(経済産業省)のウェブサイトなどをご確認ください。

給湯器の一般的な値段はいくら?

一般的な給湯器であれば10万円~15万円程度です。高機能なモデルやエコキュートなどの電気給湯機は50万円前後かかるものもあります。

給湯器は何年で交換すべき?

給湯器の標準使用期間は10年です。給湯器を10年使用したら、交換を検討しましょう。

まとめ

多くの種類がある給湯器ですが、選ぶときには現在使っているものの「設置タイプ」「号数」「追い焚き機能の有無」を確認して選びましょう。また、給湯器を10年程度使っている場合には、交換をおすすめします。

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