全館空調の電気代はいくら?エアコンより高い?電気代を下げる方法・メンテナンス費や実事例も徹底解説
編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部
全館空調を導入すると、常に快適な環境を整えることができます。オフィスビルやショッピングモールだけでなく、家庭でも全館空調を導入するケースが増えています。しかし、全館空調にすると電気代がエアコンよりも高くなるのではないかと不安に感じる人もいるでしょう。
この記事では、全館空調の電気代の目安を紹介します。また、電気代を下げるポイントも紹介するので、快適な住まいを作りあげるための設備として全館空調を検討してみましょう。
目次
全館空調とはどんな仕組み・システム?
全館空調とは、住宅や建物全体の空調を一元管理するシステムです。建物内の空気を循環させ、温度や湿度を調整して快適な環境を作ります。
エアコンのように設置した部屋の限られた空間だけを冷暖房するのではなく、玄関、キッチン、寝室などあらゆる空間を均一な温度に保ちます。
全館空調システムは、床下や天井裏などに設置し、ダクトを通して各部屋に空気を送ります。これにより、建物全体の空気を循環させ、快適な環境を実現します。
システムの詳細はメーカーによって異なりますが、建物全体を快適な温度に保つという基本的なコンセプトは共通しています。
全館空調と24時間換気システムとの違い
全館空調と24時間換気システムは、どちらも建物全体の空気環境に関わるシステムですが、その目的と機能は異なります。
24時間換気システムは、2003年7月15日施行の改正建築基準法により、住宅の新築や大規模なリフォームの際に設置が義務付けられたシステムです。
シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質や、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)となるダニの死骸、ハウスダストなどを含んだ室内の空気を外に排出することで、室内環境を改善することを目的としています。
一方、全館空調は、建物全体の温度や湿度を一定に保ち、快適な室内環境を実現するシステムです。冷暖房だけでなく、除湿や加湿機能も備えているものが多く、一年を通して快適に過ごすことができます。
参照:快適で健康的な住宅で暮らすためにシックハウス対策のための規制導入改正建築基準法は平成15年7月1日に施行されました。|国土交通省
全館空調の電気代はいくら?エアコンよりも高い?

全館空調の電気代は導入するシステムによって違います。エアコンより高いかどうかも使い方によって違うので、電気代の節約を目的として全館空調を検討するときには気をつけましょう。
たとえば、あるメーカーの全館空調では除湿時には520W、加湿時には280Wの消費電力の製品があります。この全館空調を稼働させたときの電気代は以下のとおりです。
|
1時間あたりの電気代=消費電力(W)×電力料金単価(円/kWh)÷1000 全館空調の1時間あたりの電気代=400W×31円/kWh÷1000=12.4円 |
資源エネルギー庁によるデータでは、6畳用のエアコンの年間電気代の平均は23,338円です。これらのデータからエアコンと全館空調の電気代を比較すると以下のようになります。
|
電気代 |
1時間あたり |
1日あたり |
年間 |
|---|---|---|---|
|
エアコン1台 |
2.66円 |
63.94円 |
23,338円 |
|
エアコン2台 |
5.33円 |
127.88円 |
46,676円 |
|
エアコン3台 |
7.99円 |
191.82円 |
70,014円 |
|
エアコン4台 |
10.66円 |
255.76円 |
93,352円 |
|
エアコン5台 |
13.32円 |
319.70円 |
116,690円 |
|
全館空調 |
12.4円 |
297.6円 |
108,624円 |
エアコンの台数が少ない場合には全館空調のほうが電気代が高くなりますが、台数が増えると全館空調のほうが安くなります。
電気代の平均はいくら?世帯人数別の料金や高くなる原因と対処法などを解説
全館空調の導入費
全館空調の導入には、エアコンに比べて高額な初期費用がかかります。一般的に、本体の購入価格と工事費用を合わせると、100万円から250万円程度が目安です。一方、エアコンの場合、2~3台設置しても50万円程度で済むことが多いでしょう。
初期費用はエアコンの方が安く済む傾向にありますが、全館空調には、室温が均一で快適なだけでなく、湿度管理や空気清浄といった機能があり、住環境の質を大きく向上させるというメリットがあります。
長期的に見ると、電気代やランニングコストの削減、健康面でのメリットなどを考慮すると、全館空調の方が費用対効果が高い場合もあります。
全館空調のメンテナンス費
全館空調のメンテナンス費はエアコンよりも高くなる傾向があります。機種によって異なりますが、粗塵防虫フィルターや給気清浄フィルターなどのフィルターの清掃や交換が必要です。
また、定期的な点検をおこない、安全に使用できる状態を保つことも重要です。メンテナンス費用は、機種やメーカー、建物の規模、地域などによって大きく異なりますが、一般的には年間1万円から3万円程度が目安です。
エアコンのフィルター交換に比べると、作業範囲が広く、専門的な知識が必要となるため、費用が高くなる傾向があります。
全館空調のメリットとは

全館空調は快適な屋内環境を作りあげるための基盤設備です。ここでは全館空調を導入するメリットを紹介します。
温度・湿度を一定に保てる
全館空調は、建物全体の温度・湿度を季節問わず一定に保つことで、いつでも快適な室内環境を実現するシステムです。
エアコンのように部屋ごとに温度設定を行う必要がなく、建物全体を均一な温度に保つため、温度差によるヒートショックのリスクを軽減することができます。
間取りの自由度が高い
全館空調を導入すると、間取りの自由度が大幅に向上します。従来のエアコンのように、冷暖房機器の設置場所や配管経路を考慮する必要がなくなるため、間仕切りや家具の配置を自由に設計することができます。
吹き抜けのあるリビングや、リビングとキッチンを一体化させたオープンな間取りなど、理想の空間を設計することが可能です。また、書斎や寝室など、部屋ごとに異なる温度設定を行うことも可能で、一人ひとりの快適性を追求できます。
静かな環境を作れる
全館空調は、エアコンやファンヒーターなどの暖房・冷房設備と比較して、非常に静かな運転音が特徴です。ダクトを通じて空気を循環させるため、多少の風音や振動は発生しますが、24時間稼働を前提に設計されているため、騒音対策が徹底されています。
全館空調のデメリットはある?
全館空調は建物環境を快適にする方法として必ずしもベストとは限りません。ここでは全館空調にするデメリットを紹介します。
導入費やメンテナンス費が高い
全館空調の導入には、高額な初期費用と継続的なメンテナンス費用がかかることがデメリットとしてあげられます。初期費用は、システム本体の購入費や工事費など、エアコン複数台分の費用を上回るケースが一般的です。
また、ランニングコストも、住宅の断熱性能や生活スタイルによって異なりますが、エアコンに比べて高くなる可能性があります。さらに、定期的なフィルター交換や点検が必要となり、専門業者への依頼が不可欠です。
これらのことから、全館空調の導入は、経済的な負担が大きいと感じる人も多いでしょう。
部屋ごとの温度・湿度設定はできない
全館空調は、建物全体を快適な空調環境にすることを目的としたシステムです。そのため、部屋ごとに異なる温度設定をしたい場合には、個々の部屋にエアコンを設置する方が適している場合があります。
例えば、リビングは涼しく、寝室は暖かくしたいといった場合、全館空調では両方の要望を同時に満たすことが難しいでしょう。また、家族構成やライフスタイルによって、快適に感じる温度は異なります。
小さなお子様がいる家庭では、やや高めの温度設定が好まれる一方で、高齢者の方の中には、低めの温度設定を好む人もいます。
このような場合、全館空調では、全員が快適に過ごせる温度を見つけることが難しく、一部の家族が快適性を犠牲にする可能性があります。
気密性・断熱性の高い建物にする必要がある
全館空調の効率を高めるためには、気密性が高く断熱性能が優れた建物であることが重要です。気密性が低いと、冷暖房された空気が外に漏れてしまい、室内温度が安定せず、断熱性が低いと、外気との熱交換が活発になり、冷暖房負荷が増加します。
これらの要因により、全館空調の運転時間が長くなり、電気代が上昇する可能性があります。
全館空調の電気代を下げる・安くするポイント
全館空調は、電気代を安くできるなら導入したいと考える人も多いでしょう。ここでは、全館空調の電気代を下げるためのポイントを解説します。
ダクトの配管を工夫する
ダクトの配管によって全館空調の電気代は変わります。ダクトに抵抗がかからないようにし、家全体で空気を効率よく循環させるように設計することがポイントです。
ダクトの負担が大きくなると送風の効率が低下し、電気を余計に消費する原因になります。ダクトの折れ曲がりや重なりなど、負荷を増やす原因をなくして設計することがコツです。
基本的に風量は自動にする
全館空調の風量設定は自動にするのが効率的です。弱風にすると電気代を節約できると考えられますが、風が弱いと空気の循環が悪くなり、設定温度に到達するまでの時間がかかるといった問題が生じます。
自動運転はシステムごとに最適な風量を選ぶ仕組みになっているため、全館空調の効率があがり、電気代も抑えられるのが一般的です。
断熱対策をする
全館空調の効率をあげるには、断熱対策が重要です。断熱材を床下、壁、屋根などに入れたり、窓に断熱フィルムを貼ったりすることで、建物全体の断熱性が高まります。
気密性も高めることで、快適な内気が外に逃げなくなり、空調の効率をあげることが可能です。全館空調を導入するときには、建物の断熱性・気密性を向上させることをおすすめします。
予約機能・運転停止機能を活用する
全館空調には予約機能や運転停止機能があります。全館空調は24時間稼働させて快適な環境を保つことを前提にしていますが、運転をオフにすることも可能です。
長時間外出するときには運転を停止したほうが電気代の節約になります。帰宅したときに快適な環境であってほしい場合には、予約機能を活用して帰宅前にオンにしておくと快適に過ごせます。
ほかの家電も併用する
全館空調だけでなく、ほかの家電も併用するとトータルで電気代を抑えられる可能性があります。たとえば、冬の乾燥している時期には加湿器を使用すると湿度があがって体感温度が高くなります。
湿度の制御機能がない全館空調の場合、加湿器を使用すると低い温度設定でも快適な環境にできるので、電気代を節約可能です。
電力会社を見なおす
電力会社の見なおしは電気代の節約に直結する重要なポイントです。同じように全館空調を使っていたとしても、電力量単価が安ければ電気代が下がります。
全館空調にしたことによって電力使用量が変わり、ほかの電力会社の料金プランのほうが安あがりになる場合もあります。全館空調の導入時には電力会社を見なおすのがおすすめです。
電気をよく使う家庭にはファミリー応援プランがおすすめ
大阪ガスのファミリー応援プランは電気をよく使う家庭におすすめです。
電気代が気になるという人は乗り換えも含めて検討しましょう。

| 単位 | 料金単価(税込) | |||
|---|---|---|---|---|
| 基本料金 | 1契約 | 411.57円 | ||
| 電力量料金 | 最初の300kWhまで | 1kWh | 21.90円 | |
| 300kWhをこえ350kWhまで | 22.90円 | |||
| 350kWhをこえる分 | 27.69円 | |||
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よくある質問
全館空調の電気代は1ヶ月いくらくらい?
全館空調の電気代は、400W平均の消費電力のシステムのときには1ヶ月で8,928円程度です。
導入する全館空調のシステムの出力や稼働方法、季節や気候などの要因によって変動はありますが、平均的には毎月8,000円~15,000円程度の電気代が毎月かかると考えるとよいでしょう。
エアコンと全館空調はどちらがいい?
エアコンと全館空調はそれぞれにメリット・デメリットがあるので一概にどちらがよいとはいえません。エアコンは部屋単位で温度・湿度を調整可能で、誰も使わない部屋の温調をするコストもかかりません。
全館空調は快適な環境を家全体に作りあげられるメリットがあります。電気代は使い方次第なので、希望する屋内環境を考えてエアコンか全館空調かを選びましょう。
全館空調の電気代を安くするにはどうしたらいい?
全館空調の電気代は温度や湿度の調節と、ダクトによる送風負担の影響を受けます。常に快適なシステム状態を保ち、温度や湿度の設置を適度に保つことが電気代を安くするコツです。
建物の断熱性や気密性を高めたり、電気料金プランの見なおしをしたりする方法も効果的です。予約機能や運転停止機能なども活用すると節約できます。
まとめ
全館空調は快適な住まいを作りあげるのに有効なシステムです。導入すれば家全体で快適な温度・湿度を維持できます。
たくさんのエアコンを設置するのと比較すると、全館空調は電気代を節約できる場合もあるので、検討してみるのがおすすめです。
また、全館空調を導入することで、家全体の空気の質も向上し、より快適な環境をつくることができます。
電気代は消費した電力に応じて支払わなければなりません。全館空調を導入すると電気の使い方が変わるので、電力会社も見なおしましょう。
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電気代の平均や電気代の節約についての解説記事をまとめました。ぜひご参考ください。
突然電気代が上がって原因が気になる方は「電気代が高い原因は?電気代が高くなりやすい5つの原因」をご覧ください。
季節・世帯人数ごとの電気代平均
空調家電の電気代平均
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