太陽光発電の年間発電量はどれくらい?地域ごとの目安や発電量を増やす方法を紹介

編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部

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太陽光発電の年間発電量目安は?

太陽光発電の年間発電量の目安は?
発電効率を高める方法はある?

太陽光発電を検討するうえで、実際に設置した時の年間発電量がどれくらいなのかは気になるポイントです。発電量を知ることで、太陽光発電の効果をある程度予測できるからです。

しかし、設置する地域や屋根の方角などで年間発電量は大きく変わります。インターネットで調べても、条件の異なる数字が並んでいて混乱しますよね。

この記事では、国の省庁や一般社団法人が公開するデータなどを参照して、太陽光発電の年間発電量を徹底調査しました。発電量を最大化できる方法まで案内しているので、ぜひ参考にしてください。

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太陽光発電における年間発電量の全国平均は1kWあたり1,237kWh

太陽光発電における年間発電量の全国平均は発電設備1kWあたり1,237kWhです。地域ごとの日照時間などに影響を受けて変動するため、あくまで目安として参考にしてください。

発電設備の容量別の目安は以下の通りです。家庭向けで頻繁に検討される5kWの設備なら、年間発電量の目安は6,185kWh程度です。

  年間発電量
1kW 1,237kWh
2kW 2,474kWh
3kW 3,711kWh
4kW 4,948kWh
5kW 6,185kWh
6kW 7,422kWh
7kW 8,659kWh
8kW 9,896kWh
9kW 11,133kWh
10kW 13,607kWh

※参考:SII公開データ

システム容量に比例して、年間発電量も多くなります。自宅の消費電力と相談しながら、適切な発電容量を選ぶのが重要です。

年間発電量は一般社団法人SIIが集計した全国47都道府県の実績データを参考にしています。

太陽光発電の出力(kW)と発電量(kWh)の違い
  kW(キロワット) kWh(キロワットアワー)
単位 電力の単位 電力量の単位
単位の
説明
1kW=1000W 1kWの電力を1時間使った際の電力量=1kWh
使用例 ・太陽光パネルの出力
・太陽光発電システムの容量
・パワーコンディショナの容量
・太陽光発電の発電量
・蓄電池の容量

発電量を正確に理解するために、単位の違いを押さえておきましょう。kWは電力の単位で、太陽光発電システムの発電容量や、太陽光パネルの最大出力を表す際などに使われます。

kWhは、1時間あたりに発電した電力量を表す単位です。例えば、容量5kWの太陽光発電システムが4時間発電すると、20kWhになります。

太陽光発電システムの容量は、家電の出力(kW)や1日の電力使用量に対する発電量(kWh)を考慮して選びましょう。太陽光のプロに最適な容量を相談するのもおすすめです。

【地方別】太陽光発電の年間発電量一覧

  1年間の平均発電量
北海道 1,043kWh/kW
青森県
(東北地方)
1,044kWh/kW
群馬県
(関東地方)
1,396kWh/kW
長野県
(中部地方-太平洋・内陸側)
1,346kWh/kW
新潟県
(中部地方-日本海側)
1,139kWh/kW
大阪府
(関西地方)
1,225kWh/kW
広島県
(中国地方)
1,161kWh/kW
高知県
(四国地方)
1,344kWh/kW
福岡県
(九州地方-北部)
1,210kWh/kW
熊本県
(九州地方-南部)
1,315kWh/kW
発電量の目安
  • 全国平均値:1,237kWh
  • 全国中央値:1,242kWh

※参考:SII公開データ

上記は地方別に代表的な県の年間発電量をまとめた表です。同じ地方の中に特徴が異なる地域がある場合は、複数掲載しているケースがあります。

全体的な傾向として、日本列島北部や日本海側の降雪地帯は、発電量が少ないです。冬季の雪の影響や日照時間の短さ※1から、発電効率が物足りない傾向があります。

一方で、関東以南の太平洋側や内陸の県は比較的発電量が多い傾向です。太平洋側は日照時間が長い※1という天候の特徴があり、太陽光パネルの稼働時間が長くなるからです。

※1 参考:総務省統計局「日本統計年鑑」26P

最も年間発電量が多いのは群馬県の1,396kWh/kW

SIIの調査※1において、最も発電量が多いのは群馬県の1,396kWh/kWです。群馬県の県庁所在地がある前橋市は日照時間で見ても全国2番目※2で、太陽光発電との相性に優れています。

前述の通り、関東以南の太平洋側や内陸の地域は日照時間の長さから、発電量が多くなりやすいです。

群馬県はもちろん、年間日照時間が長い地域に住んでいるなら、発電量も多く太陽光発電に向いています。積極的に太陽光発電を検討しましょう。

※1 参考:SII公開データ
※2 参考:総務省統計局「日本統計年鑑」26P

最も年間発電量が少ないのは北海道の1,043kWh

調査の中で最も年間発電量が少ないのは北海道の1,043kWhと報告されています。多くの人がイメージする通り、北海道は冬季の雪による影響で、太陽光発電を効率的に運用しづらいです。

日照時間の観点でも北海道は太陽光発電との相性が悪いです。県庁所在地の札幌の日照時間は全国ワースト4番目なので、発電可能な時間が短いことがわかります。

北海道以外の発電量が少ない地域として、青森県や秋田県などの東北の地域が挙げられます。雪の影響を受けやすい地域にお住まいなら、太陽光発電の導入は慎重になりましょう。

年間発電量を自分で算出する方法

住んでいる地域の日射量がわかれば、年間発電量を自分で算出できます。日射量はNEDOの提供する「MONSOLA-20」などで公開されています。

▼年間発電量(予想)の計算式
年間予想発電量(kWh/年)=H×K(0.85)×P×365(日数)
▼H・K・Pの意味
H:1日あたりの平均日射量(kWh/㎡/日)
K:損失係数(約85%)
P:太陽光発電システムの容量(kW)
▼計算例(過去の平均日射量データをもとに試算)
年間予想発電量(kWh/年)
= H(3.78)※1×K(0.85)×P(4.0)※2×365
= 4690.9kWh/年
※1 H=3.78 (2010~2018年の平均値/東京都世田谷区)
※2 P=4.0 (仮に容量4kWで計算)

※参考:公共・産業用太陽光発電システム手引書

損失係数とは、パネルの温度上昇やパワーコンディショナの変換ロスを反映した値です。以前は73%が一般的でしたが、近年は技術の進歩により85%で計算するケースが多いです。

太陽光発電システムの容量(P)は、太陽光発電の導入前なら通常はまだ確定していません。導入できる容量は、予算や屋根の状況によっても変わるからです。

発電量をシミュレーションする際は、多くの家庭で採用されている4kWや5kWの容量で仮に計算して、自宅の電力使用量とのバランスをチェックするのがおすすめです。

太陽光発電の発電量は季節によって変動する

太陽光発電の発電量は、季節によって大きく変動します。太陽光発電の効率を正しく判断するなら、季節ごとの発電量の違いを理解しておくことが重要です。

SIIが公開している発電量のデータ※1では、毎月の発電量も確認できます。季節は気象庁の分類※2を参考に3~5月を春、6~8月を夏、9~11月を秋、12~2月を冬としています。

※1 参考:SII公開データ
※2 参考:気象庁「時に関する用語」

春(3~5月)は太陽光発電に適した季節

春の発電量データ発電容量 1kWあたり

※出典:SII公開データ

春は日照時間が増えて気温も適度なため、太陽光パネルにとって最適な時期です。中でも4~5月は発電量が安定しやすく、冬に比べて発電効率が大幅に向上します。

群馬県や山梨県などの高地では、晴天日が多く発電量が特に高くなります。ただし、天候が不安定なため、気温が急に低くなる日や曇りの日には発電効率が低下する場合があります。

東北地方や北海道では、3月はまだ冬の名残があり、発電量は少ない傾向があります。4~5月になると発電量が回復し、梅雨前の安定した天気の間は十分な発電量を得られます。

夏(6~8月)は高温に注意する必要がある

夏の発電量データ発電容量 1kWあたり

※出典:SII公開データ

夏は日照時間が長く、基本的に発電量が増える時期です。しかし、猛暑になると太陽光パネルが高温になり、発電効率が落ちる点には注意が必要です。

特に屋根の熱がこもりやすい住宅では、表面温度が70℃以上になることもあり、高温対策をしないと発電量が減少しやすいです。

高温や台風の多い地域では、地域ごとの気候に合わせた設備選びが重要です。例えば、熱に強いパネルや耐久性の高い製品を選べば、発電効率の低下リスクを抑えられます。

秋(9~11月)は日照時間と気温の低下が発電量に影響

秋の発電量データ発電容量 1kWあたり

※出典:SII公開データ

秋は日照時間が徐々に短くなり、発電量もあわせて減少していきます。北海道や東北地方では、早い時期は10~11月に雪が降り始め、発電量が急激に低下することがあります。

沖縄県や高知県など南部の地域では、秋でも安定した発電が可能です。日照時間がまだ長く、夏よりも過ごしやすい気温で、太陽光発電に適した環境が長く続きます。

関東地方や近畿地方など、天気が穏やかな地域でも発電量は徐々に減少していきます。ただし、発電量としては十分で、引き続き効果的に太陽光発電を活用できます。

冬(12~2月)は日照時間と寒冷によって発電量が低下しやすい

冬の発電量データ発電容量 1kWあたり

※出典:SII公開データ

冬は日照時間が短く、全国的に太陽光発電の発電量が落ち込みます。特に北海道や東北などの寒冷地は、太陽光発電の導入にあたって冬の発電量の低下を考慮する必要があります

群馬県や高知県などは冬季でも晴天が多く、安定した発電量を確保できます。日本の南部は寒さによる影響が少なく、冬でも発電量を比較的高く維持できます。

寒冷地では、降雪で太陽光パネルが破損するリスクにも備える必要があります。近年は、積雪に耐えられる強化パネルや、熱で雪を溶かす機能のある製品も登場しています。

太陽光発電で発電量に影響を及ぼす要因

太陽光パネルの温度上昇
太陽光パネルや配線の経年劣化
太陽光パネル表面の汚れや積雪

太陽光パネルの温度上昇

高温時の変換効率の変化

※画像はDaigasコラムが作成

太陽光パネルは高温に弱く、表面温度が25℃よりも高くなると発電効率が下がります。一般的なシリコン系の太陽光パネルでは、1℃上がるごとに発電量が0.4~0.5%低下します。

熱で発電量が低下する目安は温度係数(%/℃)という数値で「-0.4~-0.5%/℃」のように表されます。しかし、仕様書に記載のない製品も多いため、比較は難しいです。

夏場の発電ロス対策には、高温に強い特性を持つ太陽光パネルを選ぶほか、パネル裏の通気性を確保するなど、熱がこもりにくい設置の工夫が重要です。

※参考:JIS|C8907「表 5 補正係数名称,記号及び値」

近年は高温下でも出力低下の少ない太陽光パネルが増えている

近年は、高温多湿な日本の厳しい夏でも発電量を確保できるように、熱に強い太陽光パネルの開発が進んでいます。パネルの選択1つで、大幅に発電ロスを防げることもあります。

例えば、マキシオンの太陽光パネルは温度係数が-0.27%/℃と低く、高温による出力低下を最小限にできます。シャープのBLACKSOLARシリーズも高温下で変換効率が下がりづらいと宣伝されています。

比較したい場合は、取り扱いメーカーが豊富な太陽光発電業者に相談しましょう。九州や沖縄などの夏に暑い地域では、熱に強い太陽光パネルの設置が特に効果的です。

太陽光パネルや配線の経年劣化

太陽光パネルは、経年劣化により徐々に発電量が低下します。米国の再生可能エネルギー研究所(NREL)によると、パネルの発電性能は年間平均0.5%ずつ劣化するとされています。

雨風や紫外線の影響で配線が傷むと、発電量の低下やショートのリスクが高まります。10年以上使うとパワーコンディショナの変換効率も落ち、場合によっては交換が必要です。

経年劣化による発電量の低下を防ぐには、施工業者やメーカーのフォロー体制が重要です。出力保証や定期メンテナンス、無償修理などのサポート内容を事前に確認しておきましょう。

関連記事:太陽光パネルの価格は1枚いくら?費用の相場や安く設置するコツを解説

太陽光パネル表面の汚れや積雪

太陽光パネルの表面が汚れていると、太陽光の吸収効率が落ちて発電量が低下します。鳥のフンや砂埃、花粉などの汚れは、雨だけではキレイになりません。

冬場に雪が積もると、地域によっては発電量が大幅に低下します。清掃や雪下ろしを自分で対応するのは危険なので、専門業者に依頼するコストもかかります。

黄砂が多い西日本や、積雪量の多い地域では、特に立地に合わせた対策が求められます。発電量の確保が不安な場合は、太陽光のプロに設備や対策の相談をしてみるのがおすすめです。

太陽光発電の発電量を最大化させる4つの方法

パネルの方角や向きを最適化する
定期的なメンテナンス
パワーコンディショナの容量以上の太陽光パネルを載せる
太陽光発電とあわせて蓄電池を導入する

パネルの方角や向きを最適化する

発電量を増やすには、太陽光パネルを設置する方角や角度を最適化しましょう。設置した後の調整は難しいので、施工前によく吟味することが重要です。

最も効率的なのは真南向きで、設置角度は水平に対して30度傾けた時です。南向きを100%とした場合、東や西向きは83%、北向きの場合は62%まで効率が悪くなります。

方角や向きの調整は、屋根の形状や個別の環境によっても異なります。太陽光発電を始める段階で、設置業者と相談して最適な角度を案内してもらうのがおすすめです。

※参考:JPEA「よくある質問」

定期的なメンテナンス

発電量を安定して保つには、定期的なメンテナンスが重要です。特に、パワーコンディショナや配線の劣化は発電量の低下に直結するため、異常を早期に発見する必要があります。

不具合を保証期間内に発見できれば、無償で修理や交換を受けられる場合が多いです。アフターフォロー体制がしっかりしている業者を選ぶことも大切です。

大阪ガスの「スマイルーフ」なら、15年の契約期間中のメンテナンスや修理対応が無料です。研修に合格したエコマイスターが、点検や修理の対応をしてくれるので安心です。

パワーコンディショナの容量以上の太陽光パネルを載せる

パネルとパワーコンディショナの比率イメージ

※画像はDaigasコラムが作成

太陽光発電の発電量を最大化する方法として「過積載」が挙げられます。過積載とは、パワーコンディショナよりも容量の多い太陽光パネルを設置する方法です。

太陽光発電の発電量は時間帯や天気で変動します。最大出力を超える電力はカットされますが、ピークの時間帯は短く、トータルで考えると過積載で発電量が増やせます。

パネルを増やすコストはかかりますが、発電量を増やすのに効果的な方法です。屋根の広さや向きで最適な容量が異なるので、業者にシミュレーションを依頼して判断しましょう。

太陽光発電とあわせて蓄電池を導入する

太陽光発電とあわせて蓄電池を導入すれば、日中に発電した電力を、発電量が少ない夕方や夜にも活用できます。

蓄電池は太陽光発電と相性が良く、導入のメリットが大きい設備です。発電した電力を無駄なく自家消費・売電に回せるうえ、夜間の急な停電の備えにもなります

蓄電池の導入には100万円近くかかるケースが多いので、予算に合わせて慎重に検討しましょう。蓄電池の最適な容量やメリット・デメリットは、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:蓄電池はやめたほうがいい?後悔する理由と導入すべき人の特徴を徹底解説

太陽光発電の発電量に関するよくある質問

太陽光発電のおすすめ発電容量は?

太陽光発電システムの容量は、多くの家庭で4~5kWが採用されています。例えば、年間の電力使用量が4,000〜5,000kWhの4人家族は、5kW前後の容量で多くの電力量を賄えます。

予算とのバランスも考え、自宅に最適な容量の太陽光発電システムを導入しましょう。屋根の広さや向き、地域の日射量などをふまえたシミュレーションを重ねることが大事です。

太陽光発電システムの容量が3~5kWの場合の発電量は?

太陽光発電システムの年間発電量は、容量3kWで約3,000kWh、5kWなら5,000〜6,000kWhが目安です。ただし、これは日射量が十分で、発電に適した設置ができた場合の数値です。

例えば、関東や関西では日射量が安定していて、容量5kWで年5,500kWh程度の発電が期待できます。しかし、雪が多い地域では同じ容量でも20〜30%ほど発電量が下がる可能性もあります。

日射量が少ない地域では、パネルの過積載や、発電効率の高いパネルを選ぶなどの対策が考えられます。自宅の条件に合わせたシミュレーションを重ねたうえで設備を導入しましょう。

※参考:太陽光発電協会「よくあるご質問」

まとめ:太陽光発電の年間発電量は地域で大きく異なる

太陽光発電の年間発電量は様々な要因で変動しますが、最も影響が大きいのは設置する地域です。お住まいの地域の年間発電量を考慮しながら設置を検討しましょう。

冬季に雪の影響を受けやすい北海道・東北地域は、発電量が少なくなりやすい傾向があります。一方で、太平洋側の地域は、日照時間の長さから太陽光発電との相性が良いです。

自分のお家が太陽光発電に向いているか気になる場合は、設置業者に相談するのがおすすめです。大阪ガスなら無料で見積もりをご提案できるので、ぜひお問い合わせください。

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