太陽光発電は何年で元が取れる? 初期費用の相場と回収年数を徹底シミュレーション

編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部

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太陽光発電は何年で元が取れる?

太陽光発電は何年で元が取れる?
初期費用の回収年数の計算方法や早めるコツは?

太陽光発電は、電気代の節約や停電時の備えなど多くのメリットがある設備です。再生可能エネルギーへの関心が高まり、家計と環境どちらにも優しい設備として導入が進んでいます。

しかし、何年で元が取れるのかという問題は気になる点です。実際に損をするケースはあるのか、どんな家庭に向いているのか、不安や疑問がある方も多いでしょう。

そこで当記事では、太陽光発電の平均的な回収期間や元が取れる仕組み、早く元を取るコツまで徹底解説します。予算を抑えて導入する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

【大阪ガス】太陽光発電について相談する

目次

太陽光発電は本当に元が取れる?費用回収の仕組みと年数の目安をチェック

太陽光発電で元が取れるまでの目安は10~15年【目安とシミュレーションで検証】

家庭用太陽光発電の、初期費用の元が取れるまでの目安は10~15年です。実際の回収期間は、設置容量や家庭での電気の使い方、売電単価などで前後します。

統計データなどをもとに試算した結果、初期費用143万円・容量5kWの設備では、約14.4年で元が取れる計算になりました。年間で約10.5万円ほどの経済メリットが期待できます。

  シミュレーションの内容
太陽光発電の容量 5.0kW(蓄電池なし)
初期費用※1 約143万円
年間発電量※2 約5,000kWh
自家消費率 50%
電気代の削減※3 約67,215円/年
売電収入※4 1~10年目:15円/kWh → 約37,500円/年
11年目以降:8円/kWh → 約20,000円/年
年間の経済効果 1~10年目:約104,715円(削減+売電)
11年目以降:約87,215円(削減+売電)
費用回収の目安 約14.4年
※シミュレーションの参考情報はこちら
シミュレーションの参考情報

※2025年6月時点の、関西電力エリア・3~4人世帯を想定したモデルケースです。実際の数値は補助金の有無や日照条件、電力使用量などで前後します。

シミュレーションはFIT(固定価格買取制度)を前提としています。FIT期間が満了(卒FIT)すると売電収入が減りますが、自家消費による節約効果はその後も続きます。

実際は地域や設置場所による日照条件、家庭ごとの電力使用量によって差があります。大まかな目安として10~15年と見積もっておけば、無理のない資金計画が立てられます。

※一定期間、一定価格で電力会社に電力を買い取ってもらえる制度

産業用の太陽光発電は規模によって回収年数が大きく変わる

産業用の太陽光発電は、元を取るまで10年以内で済む場合もあれば、20年かかることもあります。導入する設備の規模によって、初期費用や発電量に大きな差が出るためです。

収支シミュレーションの前提も住宅用とは大きく異なります。事業として太陽光発電を導入する場合は、税制や減価償却といった要素も考慮する必要があります。

産業用の導入を検討している方は、事業用の太陽光発電の実績が豊富な施工会社に相談しましょう。土地の選定や収益性の試算も含め、事業用に特化した提案が受けられます。

太陽光発電で初期費用の元を取る仕組み

太陽光発電の導入後、元を取る仕組みは主に2つです。まず、発電した電力を自宅で使用(自家消費)すれば、電力会社から購入する電力が減り、大きな節約に繋がります。

また、余った電力(余剰電力)は手続きを踏めば電力会社に買い取ってもらえます。「自家消費」と「売電」のメリットを最大化すれば、費用回収までの期間を短縮できます。

月々の電気代は数千円~1万円以上の節約が期待できます。計画通りに進まないリスクもあるため、事前のシミュレーションに加え、設置条件を見極められる業者に相談することが大切です。

太陽光発電の初期費用相場と内訳

一般家庭に多い容量での初期費用相場

太陽光発電システムの導入費用目安の図解

※参考:経済産業省:令和7年度以降の調達価格等に関する意見

太陽光発電システムの導入費用は、経済産業省の資料によると1kWあたり約28.7万円です。容量4~6kWの設備を導入する家庭が多く、総額で118~178万円を見込んでおくと安心です。

主な内訳は、ソーラーパネル本体、パワーコンディショナ、パネルを固定する架台、設置工事費などです。必要に応じて、自然災害に備える保険料なども加わります。

導入費用は条件によって変わるため、専門業者に相談して自宅に合ったプランを確認しましょう。目安をふまえて相談すれば、導入がお得か判断しやすくなります。

太陽光発電で元を取るためには家庭ごとの最適なプランを選ぼう

  初期費用の目安※1 費用回収のしやすさ※2 特長
太陽光発電のみ 約120~180万円 比較的早めの回収が見込める 昼間の自家消費を増やせると
さらに期間を短縮できる
太陽光発電
+蓄電池
約180~300万円 初期費用が増え、元が取れるまで
時間がかかりやすい
夕方~夜も電気代を節約できて
長期的なメリットが大きい
太陽光発電
+EV(電気自動車)など
設備により差が大きい 条件次第で大きく変動する V2Hで大容量の電力自給が可能
価格の内訳(単価あたり)※1
  • 太陽光発電システム(4~6kW)
    本体21.6万円/kW、工事費:8.4万円/kW
  • 蓄電池(5~10kWh未満)
    本体 10.6万円/kWh、工事費 1.3万円/kWh

※1.参考 太陽光発電システム:経済産業省/蓄電池:三菱総合研究所 2024年度 定置用蓄電システム普及拡大検討会の結果とりまとめ(案)

※2 費用回収のしやすさは目安としてご覧ください。家庭ごとのライフスタイルや電力使用量、発電量、設備の性能などで変動します。

太陽光発電で元を取る最適なプランは、家庭の電力使用量やライフスタイルによって異なります。元を取るための基本は共通で、自家消費をできるだけ増やすことが大切です。

高効率・高性能な設備ほど、初期費用も上がります。節電効果は大きくなりますが、回収年数はやや長くなる可能性もあるため、慎重に比較しましょう。

信頼性の高い専門業者に相談して、事前に自宅での発電量や、予算に応じた費用回収のシミュレーションを受けておくと安心です。

太陽光発電を2025年から始めても元が取れる5つの理由

  • 太陽光発電システムの導入費用が安くなった
  • 国や自治体の補助金が活用できる
  • 太陽光パネルの発電効率が向上している
  • 電気代の高騰で自家消費の価値が上昇した
  • FIT制度により売電収入も得られる

太陽光発電システムの導入費用が安くなった

設置費用の平均価格は下落傾向

※参考:資源エネルギー庁「太陽光発電について」38P

年度別の設置費用の推移
  新築 全体 既築
2012年 43.1万円 46.5万円 47.9万円
2013年 39.1万円 41.5万円 43.2万円
2014年 36.7万円 38.5万円 40.5万円
2015年 35.8万円 37.6万円 39.8万円
2016年 34.5万円 35.9万円 37.1万円
2017年 34.4万円 36.0万円 37.1万円
2018年 31.3万円 33.3万円 35.2万円
2019年 29.2万円 30.5万円 32.7万円
2020年 28.3万円 29.2万円 31.1万円
2021年 27.1万円 27.5万円 29.3万円
2022年 26.9万円 27.4万円 28.5万円
2023年 28.3万円 28.5万円 29.1万円
2024年 28.6万円 29.5万円 32.6万円

※参考:資源エネルギー庁「太陽光発電について」38P

太陽光発電の導入費用は、普及し始めた頃と比べて大幅に下がっています。生産技術の進化や市場競争によって価格が抑えられたことで、初期費用の回収もしやすくなりました。

統計では、FIT制度が始まった2012年と比べて、2024年の導入費用は約60%に下がっています。容量5kWの全体平均価格をもとに考えると、単純計算で約85万円のコスト削減になります。

2025年現在は、太陽光発電を始めやすい環境が整っています。初期費用が抑えられる今なら、元を取れるまでの年数を短くできる可能性があります。

国や自治体の補助金が活用できる

国や多くの地方自治体で、太陽光発電システムや蓄電池の導入を支援する補助金制度を設けています。補助金が受け取れると初期費用をさらに抑えられます。

例えば、新築やリノベーションが対象の「ZEH補助金」や、東京都で太陽光発電を導入する場合は「太陽光発電導入促進事業 助成金」を活用すれば数十万円の予算を抑えられます。

補助金の有無や支給条件、金額は自治体によって異なります。太陽光発電の導入を検討する際は、お住まいの自治体ホームページで最新情報を確かめましょう。

太陽光パネルの発電効率が向上している

太陽光パネルの発電効率は、技術の進歩に伴って日々向上しています。曇りの天気や設置可能な屋根が南向きでない住宅でも、発電量を確保しやすくなっています。

2022年の時点で、シャープは研究レベルで世界最高水準の変換効率32.65%の太陽電池モジュールを開発しています。現在、実用の製品も以前と比べて高性能・高効率になっています。

技術の進歩によって、少ない面積で効率よく発電できるモデルも登場しています。初期費用の回収期間を早められ、屋根の面積が比較的狭い物件に導入するハードルも下がっています。

電気代の高騰で自家消費の価値が上昇した

平均電気代単価の推移

※参考:資源エネルギー庁 電気料金の変化

電気代が高騰している今、自家消費による節約効果の価値は一段と大きくなっています。発電した電気を自宅で使うことで、購入する電力を大幅に減らせます。

2010年と家庭用電力の平均単価を比較すると、現在は60%近く上昇しています。今後も上がると考えると、仮に初期費用の元を取るまで10~15年かけても太陽光発電の導入は効果的です。

電気代高騰の背景には、燃料費調整額※1や再生可能エネルギー賦課金※2の増加があります。今後も国際情勢によって変動しやすく、上昇が懸念されています。

※1. 石炭や原油などの燃料の値上がりが電気代に加算される仕組み

※2. 太陽光・風力などの再生可能エネルギーを広めるため、電気代に上乗せされている費用

FIT制度により売電収入も得られる

  対象期間 FIT買取価格
2025年度
(前半)
2025年4~9月までに認定 15円/kWh(10年間固定)
2025年度
(後半)
2025年10~2026年3月に認定 最初の4年間:24円/kWh
5~10年目:8.3円/kWh

※参考:資源エネルギー庁

FIT制度を活用すると、太陽光発電の余剰電力を一定の価格で10年間売電できます。2025年10月からは、初期投資の回収をより重視した内容に見直されます。

自家消費と売電を組み合わせれば、導入費用の回収スピードを高められます。売電単価は年々低下していますが、導入費用も下がっているので十分にメリットがあります。

日中に不在でも、FIT期間中は安定した売電で電力を有効活用できます。10年後にFIT期間が終わると売電価格が大幅に下がるため、その後の運用も見越しておきましょう。

【元が取れるか気になる方向け】初期費用を抑えて太陽光発電を始める3つの方法

  初期費用 月額費用 所有権 特長 向いている人
ソーラーローン 頭金なし・無担保
組めるプランが多い
毎月固定(返済額) 最初から利用者の
持ち物になる
・導入費用は分割でOK
・返済後は自分の資産になる
太陽光発電設備を購入希望
かつ初期費用を抑えたい方
リース 0円 毎月固定(設備の利用料) リース会社が所有する
(契約満了後に譲渡も可能)
・初期費用0円で売電も可能
・法人契約なら経費にできる
初期費用を抑えて管理を
プロに任せたい方
0円ソーラー(PPAモデル) 0円 使用量に応じて
電気料金を支払う
契約中は事業者の所有、
契約終了後に譲渡される
・初期費用0円で設備を導入可能
・導入してすぐ電気代の節約が期待できる
初期費用をかけずに
電気代を節約したい方

※頭金:購入代金の一部として、ローンを組むため最初に支払う現金

※無担保:ローン契約で土地や建物などの担保(保証)が必要ないこと

※PPAモデル:初期費用0円で事業者が太陽光発電設備を設置し、利用者は発電した電気を買う契約のこと

ソーラーローンを組めばまとまった出費を抑えられる

ソーラーローンとは、太陽光発電や蓄電池の導入費用を金融機関から借り入れる仕組みです。頭金や担保が不要なプランが多く、まとまった自己資金がなくても設備を購入できます。

返済期間は最長20年に設定できる場合もあり、電気代の節約効果や売電収入も含めて考えると、分割返済の負担を大きく減らせます。

太陽光発電業者によっては、金利の低い提携ローンを紹介してくれるところもあります。ローンを検討する際は、金利を含めたシミュレーションを事前に相談してみましょう。

太陽光発電システムのリースで売電もできる

太陽光発電システムのリースは、太陽光発電設備を借りる方法です。利用者は初期費用をかけずに、月々のリース料金を支払うことで、発電した電気を自由に使えます。

リース契約終了後に、設備一式を無償で譲渡されるケースもあります。メンテナンス費用もリース料金に含まれるプランが多く、急な出費の心配が少ないため安心です。

契約期間が設定されているため、途中解約には違約金が発生する可能性があります。リースを検討する際は、解約や設備の譲渡に関する契約内容を入念に確認しましょう。

0円ソーラーなら元が取れない不安を最小限に抑えられる

0円ソーラー(PPAモデル)は、太陽光発電で元が取れるか心配な方に最適な方法です。契約期間中は売電収入が得られませんが、導入費用やメンテナンス費用はすべて事業者が負担します。

発電した電気の自家消費分は、従量制とは異なり固定価格の場合が多く、電気代の節約に繋がります。契約期間が満了すると、太陽光発電システムは無償で受け取れます。

初期費用を最大限に抑えつつ、光熱費を削減したい方におすすめの選択肢です。興味がある場合は、ぜひ以下のリンク先から詳細を確認のうえ、大阪ガスに相談してみてください。

太陽光発電の費用回収を早める7つのコツ

  • 1.補助金を活用して初期費用を抑える
  • 2.相見積もりを取って業者を比較する
  • 3.性能と保証を比較して長く使える設備を選ぶ
  • 4.蓄電池を導入して自家消費を最大化する
  • 5.できるだけ大型家電を日中に使用する
  • 6.電気料金プランを最適化する
  • 7.日常的に節電を心がける

1.補助金を活用して初期費用を抑える

国や自治体の補助金を活用すれば、太陽光発電の導入コストを大幅にカットできます。数十万円の補助が受けられるケースもあり、回収期間の大幅な短縮に繋がります。

ただし、補助金の内容は地域ごとに異なり、予算枠や申請条件に制限があるため注意が必要です。導入前に最新情報を調べて、早めに申請の準備を進めましょう。

補助金制度に詳しい専門業者に相談するのもおすすめです。的確なアドバイスが受けられ、業者によっては複雑な手続きまで手厚くサポートしてくれます。

2.相見積もりを取って業者を比較する

太陽光発電で元を取るまでの期間を早めるため、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。業者ごとに料金設定やサービス内容に大きな差があるためです。

会社の情報や施工実績も比較することで、価格だけでなく、信頼性や施工・サポート体制の違いにも気付けます。信頼できる業者を選ぶことがトラブル防止にも繋がります。

相見積もりの際は、一括見積もりサイトの「ソーラーパートナーズ」や「タイナビ」を活用して、3~5社を比較すると効果的です。総額だけでなく、内訳まで詳しく比較しましょう。

3.性能と保証を比較して長く使える設備を選ぶ

初期費用の回収を確実にするため、設備の性能に加え、保証内容の確認も重要です。発電効率や耐久性に優れたソーラーパネルでも、長く安定して使えないと元が取れません。

太陽光発電は10~20年使い続ける前提で設計されています。機器や施工に対する保証が充実していれば、運用中に発生するトラブルへの備えになります。

  目安の年数 保証の内容
出力保証 20~30年 発電性能が一定の水準を下回らないことを保証(例:1年目98%、25年目92%まで保証)
製品保証/機器保証 10~15年 パネルや周辺機器の不具合に対応(対応範囲はメーカーにより異なる)
自然災害補償 10年が多い 台風・落雷・雪などの災害による故障を補償(有償のケースが多い)
その他の独自保証 雨漏り補償/修理無制限/365日サポート 他(業者によって異なる)

保証期間が終了した直後に交換や修理が発生すると、想定外の出費が発生し、元が取れるまでの期間が長くなってしまう可能性があります。

太陽光発電を長期的に安心して利用するためにも、保証内容は必ずチェックしてください。必要な期間をカバーしているか、対応範囲が極端に限定的でないかの確認が重要です。

4.蓄電池を導入して自家消費を最大化する

太陽光発電と蓄電池セットの自家消費と売電のイメージ

※画像はDaigasコラムが作成

蓄電池を導入すれば、日中に発電した電気を夜間にも活用できます。電力の使用量が増える夕方~夜にかけての購入電力を抑えられるため、節約効果が大きくなります。

発電した電力を無駄なく使い切り、初期費用の回収効率を高められます。ただし、蓄電池の導入には100万円以上かかるケースもあるため、予算に応じた検討が必要です。

関連記事:蓄電池10kWhの価格相場はいくら?容量の選び方のコツも紹介

5.できるだけ大型家電を日中に使用する

蓄電池を導入しない場合は、電力消費の大きい家電を日中に使用すると効果的です。洗濯機や食洗機、掃除機などは、太陽光発電のピーク時に集中的に稼働させましょう。

特に正午から午後3時頃は、太陽光の発電量が最大になります。元を取るためには、この発電量がピークの時間帯に家事を済ませ、自家消費の効率を上げる工夫が大切です。

テレワークや子育てで日中の在宅時間が長い場合、太陽光発電単体でもメリットが大きいです。日中不在がちな家庭は、家電のタイマー機能を活用すれば効率的に自家消費できます。

関連記事:蓄電池はやめたほうがいい?後悔する理由と導入すべき人の特徴を徹底解説

6.電気料金プランを最適化する

太陽光発電を導入したら、ライフスタイルに合った電気料金プランに見直しましょう。夜間料金が安いプランや、再エネ利用を後押しする専用プランを選べば、節約効果が高まります。

発電できない夜間は割安な電力を購入し、日中は積極的に自家消費をすることで電気代を大きく削減できます。節約の積み重ねが、元を取るまでの期間を早めることに繋がります。

自分に合うプランを探すときは、電力会社の公式サイトや比較サービスを活用し、家庭の使用状況と照らし合わせながら検討するのがおすすめです。

7.日常的に節電を心がける

太陽光発電を導入した後も、早く元を取るためには日常的な節電が大切です。季節や天候によって発電量が落ちる日もあるため、こまめな消灯や待機電力のカットを習慣にしましょう。

電力モニターで発電量を確認し、少ない日は消費電力を控えるような工夫が効果的です。購入電力が増えると、初期費用の回収が遅れてしまうためです。

自家発電と節電を組み合わせれば、太陽光発電のメリットを最大化できます。さらに効率よく運用したい方は、専門家に詳しいアドバイスを受けてみましょう。

太陽光発電の費用回収が遅れる3つの要因

POINT
定期的なメンテナンス費用がかかる
天候や立地などで発電量が変動する
売電価格が年々低下している

定期的なメンテナンス費用がかかる

太陽光発電は、導入後も点検やメンテナンスに一定の費用がかかります経済産業省の資料によると、3~5年に1回の定期点検が推奨されており、費用の目安は1回あたり約4.1万円です。

さらに、自己負担の修理費が発生すると、元が取れるまで時間がかかります。資料では、20年に1度のパワーコンディショナ交換を想定していて、約42.3万円かかるとされています。

太陽光発電でしっかり元を取るには、長期的な運用コストを把握し、事前に備えておくことが大切です。設備保証や無料メンテナンスの有無も、契約前に必ず確認しましょう。

※参考:経済産業省:令和7年度以降の調達価格等に関する意見

天候や立地などで発電量が変動する

太陽光発電は、地域・季節の気候や設置場所など、条件次第で発電量が大きく変わります。梅雨や冬場は特に日照時間が短く、発電量が落ち込む傾向があります。

周辺の建物や樹木の影、方角や屋根の傾きによっても発電効率は左右されます。設備の導入前には、現地調査と家庭ごとの条件に合わせたシミュレーションが欠かせません。

導入を検討する際は、相見積もりを通して発電シミュレーションの内容や対応の丁寧さを比較しましょう。業者の選定次第で、元が取れるまでの年数は大きく変わります。

売電価格が年々低下している

グラフ_売電価格の推移

出典:資源エネルギー庁:買取価格・期間等

FIT価格や卒FIT後の売電価格は年々低下しています。今では売電だけで初期費用を回収するのは難しく、自家消費による節約を主軸に考える必要があります。

とはいえ、発電した電力を売れる仕組み自体は今も有効です。安定的に売電収入を得るためには、定期的なメンテナンスで発電量の低下を防ぐことが重要です。

大阪ガスの「スマイルーフ」なら、15年間の契約期間中、定期メンテナンスや、設備の修理・交換が無料です。契約満了後は売電もできて、電気代の大きな節約に繋がります。

太陽光発電で元が取りやすい家庭・取りにくい家庭

太陽光発電で元を取りやすい家庭の特長

太陽光発電が向いている家庭の特徴5選
日中の電力使用量が多く自家発電で賄いたい
光熱費を設備から見直したい
日当たりが良い立地に住んでいる
戸建て住宅で長く住む予定がある
屋根にソーラーパネルを設置するスペースがある

日中に電気をよく使う家庭では、太陽光で発電した電気を効率的に自家消費できます。電気代の節約効果が高まり、元が取れるまでのスピードも早まります。

南向きで日当たりが良く、屋根の面積にゆとりがあるなど、設置条件の良さも重要です。発電量が安定すれば、太陽光発電のメリットを長期間にわたって得られます。

特に、戸建て住宅に長く住む予定があり、自家消費の工夫ができる家庭は導入を検討する価値があります。まずは自宅が太陽光発電に向いているか、専門家に相談してみましょう。

太陽光発電の導入で元が取りにくい家庭の特長

導入を慎重に検討したい家庭の特徴3選
電力使用量が少ない家庭(単身世帯など)
屋根の向きや周辺環境の影響で発電量の確保が難しい
数年以内に引っ越しや建て替えを考えている

太陽光発電で元が取れるまでの年数は、自家消費の割合で大きく変わります。電力使用量が少ない家庭は自家消費の効果が小さく、経済効果の低い売電が中心になりがちです。

また、設置する環境によっては、十分な日照が得られず発電量が落ちてしまいます。設備を導入する前に、専門業者の正確な発電シミュレーションを受けておくことが大切です。

引っ越しや建て替えの時期も考慮して、少なくとも10年以上の使用を前提に検討しましょう。元を取る前に設備を手放すと、導入メリットを活かしきれないためです。

元を取った後の太陽光発電の活用方法は?

太陽光発電の費用回収後の活用方法3選
蓄電池やEVと組み合わせて自家消費を最大化
停電時の備えとして引き続き活用
太陽光発電システムを売却する

蓄電池やEVと組み合わせて自家消費を最大化

発電実績が良好な家庭では、元が取れたタイミングで蓄電池やEV(電気自動車)の導入を検討するのも活用方法のひとつです。追加投資により、自家消費の幅が大きく広がります。

EVを蓄電池代わりに活用する「V2H」という仕組みも普及が進んでいます。昼間の電気を蓄え、夜間に活用することで、エネルギー自給率をさらに高められます。

卒FITや費用回収後に後付けすれば、大きな損失のリスクを抑えられます。ただし、機器ごとに相性や接続方式が異なるので、導入前に専門業者に後付けの相談をしておくと安心です。

停電時の備えとして引き続き活用

太陽光発電は、停電時の非常用電源としても役立ちます。発電中に限定されたコンセントでも、スマートフォンの充電や照明など、最低限の電力を確保できます

蓄電池があれば、夜間の停電でも生活家電を使える安心感があります。例えば、5kWh前後の蓄電池があれば、冷蔵庫(200W)や炊飯器(700W)を動かす電力も賄えます。

非常時に電気が使えることで、家族のストレスや不安が大幅に軽減されます。日常の節約と災害対策を両立できる点も、太陽光発電の大きな魅力です。

太陽光発電システム単体で動かせる家電の目安

停電時に太陽光だけでどこまで家電が使えるかは、自立運転モード(停電中に使える専用コンセント)の定格出力を基準に考えます。一般的には最大1.5kWです。

※同時に使える家電の合計出力の目安のこと

  消費電力の目安 定格出力1500Wでの使用可否
スマートフォン充電器 20~30W 問題なく使える
照明 20~100W 問題なく使える
ノートパソコン 45W 複数台同時でも使える
液晶テレビ 50~100W ほとんどの家電と併用可
冷蔵庫(400L程度) 200〜300W 他の家電と同時使用可
洗濯機 400〜500W 他と併用するなら注意
エアコン(6畳用) 450W 併用は1〜2台まで
電子レンジ(加熱時) 1300〜1400W 単体使用が基本
ドライヤー(強風・温風) 1000〜1200W 他の家電と併用は厳しい
電気ポット(沸騰時) 800〜1000W 他の家電と併用は厳しい
炊飯器(炊飯時) 1300W 他家電との同時使用は困難
IHクッキングヒーター 2000〜3000W 太陽光単体では使用困難

参考:家庭の省エネハンドブック 2025年度版

蓄電池の容量と動かせる家電・追加費用の目安

蓄電池を併用すれば、同時に使える家電が大幅に増えます。定格出力は一般的に2kW以上あり、生活インフラを支えるには十分です。

  想定される用途 想定価格帯
3~5kWh 非常時にスマートフォンや照明、冷蔵庫など必要最低限の家電を賄う容量 約50~70万円
6~10kWh 冷蔵庫やエアコン、炊飯器などの日常的な家電をバランスよく使える容量 約70~120万円
10kWh以上 IHや洗濯機も含め、より多くの家電を長時間使用したい家庭向けの容量 約120~250万円

※メーカーや製品、工事内容によって変動します

※価格参考:三菱総合研究所 2024年度 定置用蓄電システム普及拡大検討会の結果とりまとめ(案)

太陽光発電システムを売却する

引っ越しや建て替えで設備が不要になった場合、買取業者に売却できるケースがあります。中古市場では一定の需要があり、買い取りや譲渡など、さまざまなサービスが存在しています。

住宅を売却する際、設備をそのまま残して引き継ぐことも可能です。発電量が安定していれば、住宅の付加価値として評価されることがあります。

太陽光発電システムは、元を取った後も一定の価値があります。ライフスタイルの変化に応じて、売却や譲渡といった選択肢を検討できるのも特徴です。

太陽光発電の元が取れる年数や費用回収に関するQ&A

太陽光発電は7割が損するって本当?

「太陽光発電は7割が損する」という話に明確な根拠はありません。10年以上前に週刊誌の広告で使われたこともあるフレーズですが、当時の状況と今は大きく異なります。

以前は導入費が高く、売電価格に期待しすぎて失敗するケースもありました。元が取れないという噂は、失敗例が多かった背景から広がったと考えられます。

現在は初期費用が下がり、売電よりも自家消費による電気代削減が主流です。信頼できる業者と適切な計画を立てれば、10年前後で元を取れる可能性は十分にあります。

関連記事:太陽光発電は7割の人が損をする?原因・対処方法やお得に使える導入方法を解説

「太陽光発電はやめたほうがいい」と言われる理由は?

「太陽光発電はやめたほうがいい」と言われる理由は、売電価格の低下や一部の業者とのトラブル、高額な初期費用などが挙げられます。

特に、FIT価格の下落は導入をためらう理由になりやすいです。ただし、現在は売電のみで元を取るのは難しく、自家消費を中心に考えれば十分な経済効果が期待できます。

太陽光発電で損をしないためには、正しい情報の収集と業者選びが重要です。家庭によって最適な設備が異なるので、シミュレーションに納得できるプランを選びましょう。

関連記事:蓄電池はやめたほうがいい?後悔する理由と導入すべき人の特徴を徹底解説

太陽光発電を設置後に引っ越す場合はどうすればいい?

太陽光発電を導入した住宅は、設備ごと売却するのが現実的です。FIT制度の買取価格と残り期間は買主に引き継がれるため、資産価値としてプラスに働く可能性があります。

設備を取り外して移設するのは、費用や手続きの面でおすすめできません。移設は原則認められておらず、単体での売却も工事費や制度上の手間を考えるとメリットが薄いからです。

売却時には、電力会社への名義変更など複数の手続きが必要になります。太陽光に詳しい不動産会社に早めに相談し、設備の状態や卒FIT後の運用方法も伝えておくと安心です。

太陽光パネルの寿命と廃棄費用は?

太陽光パネルの寿命は20~30年が目安とされており、多くのメーカーが25年以上の出力保証を設けています。初期費用の元が取れた後も、長く安定して使えるのが大きなメリットです。

廃棄費用は、一般的な家庭用では25~40万円程度が目安です。近年はリサイクル体制の整備も進み、将来の処分に対する不安も軽減されつつあります。

導入前に、設置業者へ廃棄やリサイクルの対応方針を確認しておくと安心です。費用だけでなく、処分方法まで視野に入れることが、納得のいく設備の導入に繋がります。

関連記事:太陽光パネルの処分費用は1枚あたりいくら?廃棄費用の目安や節約方法を紹介

※参考:ファミリー工房「太陽光パネル脱着工事の費用相場と注意点」/環境省公開の資料「リサイクル費用に関する調査」

まとめ:太陽光発電は10年前後の費用回収も十分可能

2025年現在、太陽光発電の導入は、10年前後で元が取れる計画が十分に立てられます。導入費用の低下や電気代の高騰により、自家消費による電気代削減の価値が高まっています。

元を取るまでの期間は、国や自治体の補助金を活用し、信頼できる業者に頼めばさらに短縮できます。安定した発電量が確保できれば、家計に長期的なメリットをもたらせます。

元が取れるか心配な方には、0円ソーラーといった負担の少ない選択肢もあります。興味がある場合は、大阪ガスの「スマイルーフ」も選択肢として検討してみてください。

■ご注意事項

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